栄養素辞典
炭水化物(糖質)
健康レシピ
2015年06月29日掲載
炭水化物は、3大栄養素「糖質」・「脂質」・「たんぱく質」のひとつで、ご飯やパン、麺類やイモなど私たちが主食として摂取しているものに多く含まれています。
また、炭水化物とは、糖質と食物繊維を合わせた食品成分の総称で、中でも糖質は、脂質やたんぱく質と比べて、エネルギー代謝が速いという特長があります。つまり、すばやくエネルギー補給をしたい場合には糖質(特に砂糖や果糖)が有効です。
糖質は体内で消化することができる栄養素で、エネルギーとして利用できますが、食物繊維は、体内で消化できず、エネルギーとしては利用できない性質を持っています。
糖質の主な働き
1.全身のエネルギー源になる
糖質1g当たり4kcalのエネルギー源となります。
2.脂肪や一部のアミノ酸の合成材料になる
3.血糖をつくる
糖質が体内で消化・分解され、ブドウ糖となって血液中に流れ込みます。
4.グリコーゲンとなる
血液中の余分なブドウ糖は、グリコーゲンとして肝臓と筋肉に蓄えられ、必要に応じてグリコーゲンが分解し体内に補給されます。
≪肝グリコーゲン≫ブドウ糖になり、血糖の維持に利用される
≪筋グリコーゲン≫ブドウ糖にはならず、筋肉が収縮する時のエネルギーとして利用される
5.中性脂肪になる
肝臓と筋肉に貯蔵できるグリコーゲンの量は決まっていて、一定量を超えたブドウ糖などは、脂肪組織で脂肪に変化し、蓄積されます。つまり、炭水化物の過剰摂取は肥満につながります。
炭水化物が不足すると | 炭水化物を摂りすぎると |
---|---|
疲労感、やせ、思考力の低下などの原因となります。 | 肥満、糖尿病などの原因となります。 |
糖質をエネルギーに変えるには
糖質をより効率よくエネルギーに変えるには、ビタミンB1が必要となります。穀類の胚芽にはビタミンB1が豊富に含まれ、玄米や胚芽米は理想的な主食と言えるでしょう。ただ、それだけでは食べにくいので、いつもの白米に混ぜてみるとよいでしょう。
炭水化物の1日の摂取基準
必要なエネルギー量の50~70%を糖質のエネルギーから摂取するには、1日の摂取カロリーが2,000kcalの人で糖質約300g程度必要です。(米飯6杯分程度)
(単位:%エネルギー/日) | ||
年齢 | 男性 | 女性 |
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目標量 | 目標量 | |
0~5(カ月) | - | - |
6~11(カ月) | - | - |
1~2(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
3~5(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
6~7(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
8~9(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
10~11(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
12~14(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
15~17(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
18~29(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
30~49(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
50~69(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
70以上(歳) | 50以上70未満 | 50以上70未満 |
妊婦の方 | - | - |
授乳期の方 | - |
・値にはアルコールに由来するエネルギーを含みます。
出典:日本人の食事摂取基準(2010年版)
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