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栄養素辞典

亜鉛

亜鉛は、主に遺伝や細胞の新生に関わるミネラルの仲間です。普通の食生活を送っていれば過不足なく摂取できますが、汗や尿となって体外に排出されやすいので、汗を大量に流して運動する方やダイエット中、高齢の方などは亜鉛不足に注意しましょう。亜鉛が不足すると、細胞の生まれ変わりが早い舌の味覚障害を起こす場合があります。
亜鉛は、クエン酸・ビタミンC・植物性たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率が上がります。しかし、食品添加物や穀物中のフィチン酸、食物繊維や飲酒は、亜鉛の吸収を妨げてしまいます。
最近では、食生活の簡便化によって、加工食品やインスタント食品を手軽に摂取する機会が増え、その結果亜鉛が不足して味覚障害を起こす方も増加しています。

亜鉛の主な働き

1.DNAやたんぱく質の合成に関与
細胞の新生を促進します。

2.体内でさまざまな酵素の構成成分となる
活性酸素を抑える抗酸化酵素の構成成分となり、生活習慣病の予防・改善に役立ちます。

3.インスリンの構成成分となる

4.アルコールの解毒作用

5.味覚・嗅覚を正常に保つ

6.皮膚・骨格の発育を維持

亜鉛が不足すると 亜鉛を摂りすぎると
味覚・嗅覚障害、皮膚障害、発育不全、性腺機能不全、免疫力の低下、脱毛症などの原因となります。 高比重(HDL)コレステロールの低下、消化器系の障害、貧血、急性中毒などの原因となります。
積極的に摂取したほうが良い方

よく汗をかく、利尿剤を使用している、ダイエットしている、味を感じにくい、加工食品やインスタント食品をよく利用する方など。

亜鉛が特に多く含まれる食品

牡蠣(かき)、小麦胚芽、豚レバー、牛の肩肉、うなぎ、するめ、ごま、カシューナッツ、ココア

亜鉛の1日の摂取基準

(単位:mg/日)
年齢 男性 女性
推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量
0~5(カ月) - - 2 - - - 2 -
6~11(カ月) - - 3 - - - 3 -
1~2(歳) 4 5 - - 4 5 - -
3~5(歳) 5 6 - - 5 6 - -
6~7(歳) 6 7 - - 6 7 - -
8~9(歳) 7 8 - - 7 8 - -
10~11(歳) 8 10 - - 8 10 - -
12~14(歳) 9 11 - - 8 9 - -
15~17(歳) 11 13 - - 7 9 - -
18~29(歳) 10 12 - 40 7 9 - 35
30~49(歳) 10 12 - 45 8 9 - 35
50~69(歳) 10 12 - 45 8 9 - 35
70以上(歳) 9 11 - 40 7 9 - 30
妊婦の方 - +1 +2 - -
授乳期の方 +3 +3 - -

出典:日本人の食事摂取基準(2010年版)

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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