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栄養素辞典

銅は、主にたんぱく質と結合し、「セルロプラスミン」として生体内に存在します。約50%が筋肉や骨、約10%が肝臓中に分布しています。さまざまな働きを担っている銅ですが、中でも重要なのはの吸収と血液の合成への関与で、赤血球のヘモグロビン(赤色素)を合成するのに必要不可欠な存在なのです。
銅を含む食品は数多くあり、普通の食事をしていれば不足しにくいミネラルですが、ストレスによって体外に排出される量が増えるので、特にストレスを感じやすい人は意識して摂取しましょう。
サプリメントの多量摂取以外にも、銅食器・銅製の調理器具の利用によって銅の過剰症がみられることがあります。酸性の食品によって銅が溶け出してしまことがあるので、銅製の食器や調理器具を使用する際は注意が必要です。

銅の主な働き

1.体内にある多くの酵素の成分となる
2.腸からの鉄の吸収、ヘモグロビンの合成を助ける
3.血液中で銅を輸送するたんぱく質(セルロプラスミン)の成分となる
4.メラニン色素の生成をする
5.体内の活性酸素を抑え、酸化を防止する
6.骨の形成を助ける

銅が不足すると 銅を摂りすぎると
貧血、白血球減少、好中球減少、骨異常、成長障害、心血管系や神経系の異常、毛髪の色素脱失、筋緊張 低下、易感染性※、コレステロールや糖代謝の異常などの原因となります。
※易感染性:免疫力が低下し、細菌やウイルスなどに感染しやすい状態のこと。
吐き気、肝機能障害、神経障害、精神障害、関節障害、角膜障害などの原因となります。
※普通の食事をしていれば心配ありませんが、サプリメントの多量摂取や、銅製の調理器具の利用によって、銅の過剰症がみられることがあります。
積極的に摂取したほうが良い方

貧血の方、ストレスの多い方、動脈硬化・骨粗しょう症を予防したい方など。

吸収を阻害する要素

モリブデンの多量摂取、ストレス

銅が特に多く含まれる食品

レバー、飯蛸(イイダコ)、シャコ、カシューナッツ、ソラマメ、大豆、牡蠣(カキ)、干しエビ、イカ、ココア

銅の1日の摂取基準

(単位:mg/日)
年齢 男性 女性
推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量
0~5(カ月) - - 0.3 - - - 0.3 -
6~11(カ月) - - 0.3 - - - 0.3 -
1~2(歳) 0.2 0.3 - - 0.2 0.3 - -
3~5(歳) 0.3 0.3 - - 0.3 0.3 - -
6~7(歳) 0.3 0.4 - - 0.3 0.4 - -
8~9(歳) 0.4 0.5 - - 0.4 0.5 - -
10~11(歳) 0.5 0.6 - - 0.5 0.6 - -
12~14(歳) 0.6 0.8 - - 0.6 0.8 - -
15~17(歳) 0.7 0.9 - - 0.6 0.7 - -
18~29(歳) 0.7 0.9 - 10 0.6 0.7 - 10
30~49(歳) 0.7 0.9 - 10 0.6 0.7 - 10
50~69(歳) 0.7 0.9 - 10 0.6 0.7 - 10
70以上(歳) 0.6 0.8 - 10 0.5 0.7 - 10
妊婦の方 - +0.1 +0.1 - -
授乳期の方 +0.5 +0.6 - -

出典:日本人の食事摂取基準(2010年版)

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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