関西の専門医が語るドクター's コラム
めまいの症状と病気
病気・症状と予防
2019年10月10日掲載
「めまい」は大きく3つに分けて考えることができます。
末梢前庭系 (まっしょうぜんていけい)
≪症状と疾患の例≫
- 良性発作性頭位めまい
頭を大きく動かしたときなどにおこる回転性のめまい - メニエール病
耳鳴りや難聴を伴う回転性のめまい(数時間~数日続く) - 外リンパろう
鼻をかむなどしたときおこる難聴を伴うめまい - 前庭神経炎
激しいめまいと嘔吐を伴うめまい(聞こえの症状:なし/数日以上続く)
中枢前庭系(ちゅうすうぜんていけい)
≪症状と疾患の例≫
- 椎骨脳底動脈循環不全
頭を回したり、起き上がったりするときや歩行中などに突然起こるめまい(聞こえの症状:なし) - 脳出血や脳梗塞に伴うめまい
激しい頭痛や運動麻痺、しびれを伴うめまい
非前庭系(ひぜんていけい)
≪症状と疾患の例≫
- 起立性低血圧/脳循環不全
動悸、息切れ、嘔気などを伴うめまいや立ちくらみ - 頚性(けいせい)めまい
フワフワしたり、回転するようなめまいで、肩こりなどを伴う - 心因性めまい
浮動感やふらつき、気が遠くなるめまいと同時に、動悸、発汗、呼吸困難感、吐き気を伴うめまい
めまいの検査
めまいの診断は問診を行ってから、検査へと続きます。
検査は概ね次のようなものになります。
- 聴力検査
- 簡単な神経学的検査
- 眼振検査
「フレンツェル眼鏡」という特殊な眼鏡をかけた状態で、身体を寝かせたり起こしたりして眼がどう動くかを診ます。 - カロリック・テスト
時には耳に水やお湯を入れ、わざとめまいを起こさせる検査を行うこともあります。 - 重心動揺検査
- シェロングテスト
血圧の調整能力を見ます。起立性低血圧などの判断ができます。 - 心理テスト、MRI、CT、心電図※、眼科検診、などを行うこともあります。
※心電図検査ではホルター24時間心電図を行うこともあります。
ドクター's コラム「めまい」
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