関西の専門医が語るドクター's コラム
咽喉頭異常感症とは
病気・症状と予防
2013年04月01日掲載
丸山 晋
執筆:丸山耳鼻咽喉科医院 院長
医学博士、日本耳鼻咽喉科学会認定専門医、日本気管食道科学会認定専門医
昭和38年生。私立甲陽学院高等学校卒業、国立高知医科大学(現高知大学医学部)卒業。京都府立医科大学・耳鼻咽喉科学教室入局。京都府立医科大学・助手、近江八幡市立病院・医長、京都府立与謝の海病院・医長などを経て、平成14年より丸山耳鼻咽喉科医院、平成18年より同院・院長。
咽喉頭異常感症とは
咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)とは、簡単に言えば、のど周辺に何らかの違和感、不快感がある状態のことを言います。違和感、不快感については人によって異なり、「のどに何かがつかえているような感じ」というのが最も多く、ほかにも、「のどの圧迫感」「イガイガする」「ヒリヒリする」といったものがあります。そのような症状があるときは、のどの病気の専門家である「耳鼻咽喉科」を受診してみましょう。
咽喉頭異常感の原因として考えられる疾患はさまざまです。原因となる疾患を探すことから診察が始まります。
咽喉頭異常感症を引き起こす原因
咽喉頭異常感症を引き起こす原因と考えられるは、「のどの病気」だけではありません。「のど以外の場所の病気」の影響で、症状が現れる場合や、「病気以外の原因」によって症状が現れる場合もあります。ここでは、それぞれが具体的にどのようなものかを見ていきます。
のどの病気
のどの炎症・アレルギー・腫瘍など
のど以外の場所の病気
(1)鼻の病気
蓄膿症、アレルギー性鼻炎など
(2)口の中の病気
扁桃腺、舌の付け根の炎症・アレルギー・腫瘍など
(3)食道~胃の病気
逆流性食道炎、食道がんなど
(4)頸部(けいぶ)や頸部の深いところの病気
甲状腺の炎症・腫瘍など
茎状突起過長症※など
(5)その他
肩こりなどでも、のどの症状が出ることがあります。
病気以外の原因
精神的な不安や緊張ストレスなど
※茎状突起過長症(けいじょうとっきかちょうしょう)とは
茎状突起とは、頭蓋骨の底からツララのように垂れ下がるようにして伸びている骨です。扁桃腺の裏辺りまで伸びてきたりします。茎状突起過長症とは、この茎状突起が長すぎることにより咽喉や頸部などにさまざまな症状を引き起こす疾患です。
ドクター's コラム「咽喉頭異常感症」
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