関西の専門医が語るドクター's コラム
顎関節症の予防法
病気・症状と予防
2013年04月01日掲載
顎関節症の診断
顎関節症の診断では次のような症状や痛みを確認します。
1. どのような時にどこが痛むか?どのくらいの痛みか?
2. 下顎を動かす時、関節部にどんな音がするか?
3. 口がどれだけ大きく開けられるか?開け閉めする時、口が歪むことはないか?
4. X線撮影、CT、MRIなどの画像診断で異常が認められるか?
顎関節症の治療法
歯科医院で行う顎関節症の治療には以下のものがあります。
薬物療法
痛みが強い場合に、鎮痛剤、抗炎症剤などを服用しますが、あくまで急性症状の軽減が目的です。
物理療法
痛みを緩和させる方法として、温湿布などで患部を温める治療法があります。これは、血液循環をよくして筋肉をリラックスさせ、痛みを軽くする効果があるものです。
※ただし、急性で炎症がひどい場合に行うと悪化する可能性があります。
スプリント療法(歯科用マウスピース)
上顎か下顎のどちらかに歯科用のマウスピースを装着します。マウスピースは患者さん一人ひとりの歯形に合わせてつくります。この方法は、顎関節の負担軽減と周辺筋肉のリラックスのために最もよく行われる方法です。症状が軽くなるには、通常数週間から数カ月かかります。
咬合(こうごう)療法
顎関節症の原因が噛み合わせに問題があると認められる場合に、歯列矯正などで噛み合わせを改善する処置がとられます。
外科的療法
顎関節の一部に明らかな異常があり、手術が有効な場合にのみに行われます。
顎関節症の予防法
正しい噛み合わせができるよう歯の病気や歯並びを治療することも顎関節症を予防する方法ですが、日ごろなにげなく行っている習慣や癖を見直すことも大切です。
噛み合わせに問題がある場合は治療をする
虫歯、歯周病、抜けている歯の治療を受け、出来るだけ左右同じように噛むことができるようにします。
くいしばり、歯ぎしりをしないようにする
物を食べる時以外は、上下の歯を接触させないで僅かに離しておきます。
※下顎がリラックスした状態では、上下の歯は通常2~3ミリ離れています。
頬づえをついたり、うつ伏せで寝ない
いずれも顎関節に大きな負担をかけます。
ガムを噛みすぎない
その他、顎関節に負担をかけ過ぎない
ドクター's コラム「顎関節症」
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