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関西の専門医が語る ドクター's コラム

橋本病 チェックシート

  1. 皮膚がかさつく
  2. 甲状腺に腫れを感じる
    ≪解説≫
    「甲状腺の腫れ=橋本病」とは限りませんが、甲状腺の病気である可能性が高いので、一度ご自身でチェックしてみてください。甲状腺は、のど仏の骨の下で、蝶が羽を広げたような形で気管の上にのっています。のど仏の骨の下にある気管(押さえると苦しいところ)の両側に親指と人差し指をおいて、つばを飲み込んでみてください。正常の甲状腺は触れませんので、気管のそばに腫れたものがあったり、嚥下したときに指の裏側で何か動くものが触れたりすれば甲状腺が腫れている可能性があります。
  3. 顔や手がむくむ
  4. 寒がり
  5. 便秘がち
  6. あまり食べないのに太る
  7. 髪の毛が抜ける
  8. 生理の量が多い
  9. 物忘れがひどい
  10. 血液検査でZTT、TTT、コレステロールやCPKの数値が高い
    ≪解説≫
    橋本病では、甲状腺に慢性の炎症がありますので、慢性肝炎などと同じように、ZTTやTTT、赤沈が高い数値になることがあります。そして、橋本病によって甲状腺機能が低下してきた場合は、代謝の減退によってコレステロールが高くなってきますし、LDH、CPKの高値が見られます。とくにコレステロールの数値が高いと指摘された場合は、一度は甲状腺機能のチェックを受けたほうが良いでしょう。

上記のうち、当てはまる項目が多いほど橋本病の可能性があります。

橋本病を見分ける方法

橋本病のチェックをする際には、橋本病かどうか、甲状腺機能が低下していないかを確認します。橋本病は、甲状腺に対する自己免疫により、甲状腺に炎症が起きている病気です。したがって、自己免疫反応の有無をみることで、橋本病かどうかが分かります。そのためには、甲状腺に対する抗体を調べます。甲状腺に対する抗体検査には、サイロイドテスト、マイクロゾームテスト、TgAb、TPOAbがありますが、そのうち一つを選ぶとすればTgAbが良いでしょう。橋本病のために甲状腺機能に異常が出ていないかをチェックするためには、TSHを測定します。TSHというのは、脳下垂体から分泌されているホルモンで、甲状腺の働きを調節しているものです。甲状腺の働きがごく軽度でも低下していればTSHは高くなりますので、TSHを測定すれば軽い甲状腺機能低下症も発見できます。つまり、TgAbとTSHを測定してもらえば、橋本病かどうか、甲状腺機能に異常がないかが大体分かります。ただし、橋本病でも甲状腺機能は正常のことが多く、TgAbが陰性のこともありますので、両方が正常の場合でも橋本病がないとはいえません。さらに正確に知りたい場合は、専門医を受診してください。

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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