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ツライ筋肉痛になりたくない!筋肉痛予防と回復術

ツライ筋肉痛になりたくない!

筋肉トレや運動の後に襲ってくる「筋肉痛」。
せっかく張り切って運動を始めても、筋肉痛がひどくて続かなかったり、翌日に歩行も困難なほどの筋肉痛でツライ思いをしたという経験がある方も多いのではないでしょうか。また、運動に限らず、重い物を持ったり同じ姿勢を続けたりした後で、予想外に筋肉痛になってしまい不便な思いをすることも…。
筋肉痛の予防法と、回復術を身につけ、筋肉痛になりにくい体を目指しましょう。

筋肉痛のメカニズム

筋肉痛は運動をした翌日以降などに使った筋肉に痛みが起こる現象です。症状がひどい場合は、運動はおろか日常の歩行さえも億劫になるほどの痛みを伴います。
筋肉痛になるメカニズムは、まだはっきりとは解明されていませんが、以下が考えられています。

  • 結合組織の損傷
    筋肉は伸縮性の高い「筋細胞」とその筋細胞を接着する伸縮性のない「結合組織」から構成されています。
    筋肉を大きく動かして形が変わると、その伸縮性のない結合組織が損傷し、炎症が起きるといわれています。
  • 筋繊維組織が再生する過程での炎症
    小さな断裂が起こった筋繊維は一度分解され、同じ場所に新たに筋繊維が合成されます。
    この筋肉が分解される際に、炎症が起きて痛みが発生するといわれています。
  • 疲労物質「乳酸」の働き
    疲労物質と言われている乳酸ですが、ブドウ糖を分解し筋肉を動かすエネルギーを作るために必要な物質です。ただ、激しい運動をするとエネルギーを多く作ろうとして乳酸が筋肉に過剰に蓄積し、中性であった筋肉が酸性となり筋肉を固くさせるため、炎症や痛みを引き起こすといわれています。

筋肉痛の予防法

筋肉痛は起きてから治すよりも、事前に予防する方が効果的です。

運動前の軽い栄養補給

運動前には筋肉の修復に使われるたんぱく質(アミノ酸)、エネルギー効率を高めるビタミンB1を摂取するようにしましょう。
また、エネルギーを作る過程で発生する疲労物質の「乳酸」を抑えるといわれているクエン酸も、筋肉痛予防に効果的です。クエン酸が含まれる食品は、グレープフルーツ、レモン、梅干しなどで、特に黒酢にはクエン酸が多く含まれています。

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運動前のウォームアップ

筋肉痛を防ぐために、運動の前には必ずウォームアップとして軽いジョギングとストレッチを行いましょう。
ジョギングの場合は身体が少し汗ばむ程度に走れば十分です。
運動前のストレッチは、立ったまま関節の曲げ伸ばしや回旋など関節運動で筋や腱を引き伸ばしたり、実際のスポーツや運動に近い動きを取り入れた、柔軟性を向上させる「動的ストレッチ」を行い、体のエンジンをかけます。ラジオ体操を行ってもよいでしょう。

運動後のクールダウン

運動後も軽いジョギングがおすすめです。リラックスしながら軽くジョギングし、徐々にペースを落とします。
また、運動後は一般的な“ストレッチ”として知られている、筋肉や筋を伸ばすような姿勢で数十秒間保持するタイプの「静的ストレッチ」が効果的です。運動の熱が冷める前に行うことがポイントです。

こまめな水分補給

汗をかくことで血液中の水分が減ると、血液がドロドロになって循環が悪くなり、酸素や栄養のめぐりが悪化するため、筋肉痛を引き起こしやすくなります。運動前後はもちろん、運動中も忘れずこまめに摂取しましょう。

毎日のウォーキング

普段何気なく行っているウォーキングは脚、腰、腹筋、腕などあらゆる筋肉や神経を使う有酸素運動です。日々のウォーキングは筋肉を鍛え、また柔軟にするので、筋肉痛になりにくい身体になります。

筋肉痛になったら?筋肉痛の回復術

筋肉痛になってしまったら、酸素や栄養分が筋肉に行きわたり、さらに疲労物質を溜めたままにしないように、血行をよくすることが回復への近道です。

炎症や熱がある場合は冷やし、その後温めて血行を促す

激しい運動をして炎症や熱がある場合は、まず傷めた筋肉を冷やし、熱を鎮めます。その後、熱がなくなって落ち着いたら、温めて血行を促します。
炎症や熱がない筋肉痛では、最初から冷やさずに温めて血行をよくする方が回復が早くなります。

軽いウォーキングやストレッチで血行をよくする

スポーツの前の軽いジョギングやストレッチは筋肉痛の予防になりますが、筋肉痛になった後でも、軽いウォーキングやストレッチなどを無理のない範囲で行い、血行をよくすると筋肉痛の治りが早くなります。

ぬるま湯につかり、マッサージを行う

いつも通りの温度で入浴をすると、かえって筋肉が疲れてしまい、筋肉痛が悪化するということもありますので、ぬるま湯がおすすめです。筋肉痛がひどい場合は足浴だけにして、あとはシャワー程度が良いでしょう。ぬるま湯に浸かった場合は、湯上りに軽くマッサージをするのもいいでしょう。強いマッサージは筋肉を硬くしてしまうので、筋肉痛がある間は避けましょう。

じっくり睡眠をとり、身体を休める

無理に身体を動かさずに、普通に食事をしてじっくり睡眠を取りましょう。睡眠時には新陳代謝を活発化させ、疲労を回復し、肉体を治癒してくれる成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンの分泌が最も活性なのは夜の22時~2時です。

良質なたんぱく質を中心とした食事

筋肉痛を回復するには栄養価の高い食事を摂ることも大事です。
筋肉痛予防と同様に、筋肉の主成分となるたんぱく質、疲労回復効果のあるビタミンB1、クエン酸を積極的に摂取するようにしましょう。

筋肉痛Q&A

Q. 筋肉痛のときに運動はしてもいいか?

A. 自分の身体の調子を見ながら、少し動かしてみるのは構いませんが、急激な運動はさらに筋肉を傷めてしまうことにもなります。できるだけ軽めの有酸素運動にしましょう。

Q. 歳をとると翌日以降に筋肉痛がくる?

A. 筋肉痛がすぐに起こるのは筋肉に負荷の高い運動をした場合です。 筋肉痛が2日後や3日後など日をおいて出てくるのは、年齢を重ねて筋力が落ちてくると、無意識にケガの危険性もある筋肉を酷使するような激しい運動を避けるため、筋肉痛がすぐに起こりにくいと言われています。

Q.筋肉痛にメリットはない?

A. 筋肉痛がおきた場合は、次からのトレーニングやスポーツの運動量の目安になります。 また、アスリートは筋繊維を損傷しても、回復すれば筋肉がより強くなるとポジティブに考えます。筋肉痛を勲章と捉え、トレーニングやスポーツを始めてみてはいかがでしょうか。

監修:アジール鍼灸整骨院・パーソナルトレーニングスタジオ 本原祐樹先生

柔道整復師・パーソナルトレーナー。高校野球に3年間打ち込んだ後、スポーツトレーナーの学校に進み資格を取得したほか、鍼灸整骨院で臨床経験を積みながら柔道整複師の免許も取得。その後、横浜DeNAベイスターズ井手正太郎選手のパーソナルトレーナーほか、数々のアスリートのトレーナーとして活躍。


アジール鍼灸整骨院・パーソナルトレーニングスタジオ

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