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髪質改善に縮毛矯正は効果的?美容院での髪質改善方法・セルフケアのポイントを解説

くせ毛や頑固なうねり・ヘアダメージにお悩みの方は、「髪質を改善できたらな」と思っているのではないでしょうか。そこで今回は、効果的な髪質改善の方法を美容師の鈴木昌浩さんに教えていただきました。美容院での施術のほか、おうちでのセルフケアのポイントについても詳しく解説しています。なめらかなストレートヘアやダメージのない健康的な髪を目指したい方はぜひ参考にしてみてくださいね。

鈴木昌浩

美容院スムーク

美容院スムーク代表。美容師歴18年、髪質改善ストレートの認定講師。今まで5万人以上のお客様を担当。くせやうねりなどの髪質で悩む方を救い、きれいな髪になりたい女性に自信を取り戻します。

髪質改善とは?

「髪質改善」という言葉はよく耳にしますが、この言葉に決まった定義があるわけではありません。人によって髪の悩みはさまざま。くせ毛やうねりが気になっている人もいれば、髪のパサつきや広がりを解消したい人・ヘアダメージを改善したい人もいるでしょう。そういった意味で、髪質改善とは、自身の髪の悩みを改善して美しい髪を目指すためのヘアケアのひとつと言えます。

美容院で受けられる髪質改善ケア

髪質改善トリートメントとは

美容院で受けられる髪質改善施術で一般的なのは、トリートメントケアです。多くの美容院で行われているのは、「酸熱トリートメント」と呼ばれる種類です。

市販のトリートメント剤の多くはシリコンなどで髪表面をコーティングするものですが、酸熱トリートメントはそうではありません。髪と頭皮のうるおいを保ち、たっぷりの栄養で正常なキューティクルを育てます。キューティクルを守って育てるからこそ、ケア効果が長持ちするのです。硬い髪はしっとりとしなやかに、柔らかい髪はさらりとなじむハリを感じる仕上がりになるのが特徴です。

全ての施術でトータル的に髪質改善をするのがおすすめ

このように髪質改善にはトリートメントが一般的ですが、それ以上に大事なのは、「全ての施術段階で髪を傷ませないこと」です。髪質改善を重視したい方は、カラーリングやパーマ・カットなどの段階から髪を傷ませない工夫をしている、さらに髪質改善トリートメントに力を入れている美容院を選ぶと良いでしょう。

髪質改善に縮毛矯正は効果的?

トリートメントなどの施術以外にも、きれいなストレートヘアを目指したい方に効果的な髪質改善の方法のひとつとして、縮毛矯正があります。

縮毛矯正ってどんな施術?

縮毛矯正は、くせやうねりの強い髪を直毛の状態に固定するための施術です。薬剤で髪の結合を切って柔らかな髪の状態を作ってから、アイロンなどで熱を加えながら髪をまっすぐに整えます。その後、別の薬剤で髪を再び結合させます。

ただし、縮毛矯正をかけた部分は半永久的にストレートの状態を保てますが、新しく生えてくる髪は本来のくせ毛のままです。

縮毛矯正は、どんな髪悩みの人におすすめ?

縮毛矯正は、頑固なくせ毛の方や湿気で髪がうねったり広がったりしやすい方・毛量が多くてボリュームが出すぎてしまう方などにおすすめです。縮毛矯正できれいな髪にすると、乾かすだけでまとまるのでお手入れがとても楽になります。

縮毛矯正だけでは髪質改善にならないこともある!?

縮毛矯正の施術では、熱を加えて髪の毛を矯正するため、ダメージが出ることもあります。くせ毛やうねり・ボリュームの改善にはなりますが、髪のダメージを抑えたい・傷んだ髪をきれいに見せたいというお悩みは、縮毛矯正だけでは解決しません

縮毛矯正で美しい髪を作るには、施術においていかに髪を傷ませないための工夫をするかが大事です。前処理・中間処理・アフタートリートメント・アルカリ除去など、縮毛矯正によるダメージを抑える工夫が必要なのです。

縮毛矯正はどのくらいのスパンで受けるべき?

縮毛矯正をかけた部分は半永久的にストレートの状態を保てると言われています。しかし、ヘアダメージによってキューティクルが傷んでタンパク質の流出などが起きると、髪の結合そのものがなくなってしまうため、縮毛矯正も取れてしまいます。

また、新しく生えてくる髪は本来のくせ毛のままのため、ストレートヘアを維持したい場合は定期的に施術を受ける必要があります。人によって異なりますが、4ヶ月程度のスパンでかけるときれいな状態を保ちやすくなるでしょうロングヘアで前髪がなく、髪のくせがそこまで強くない方であれば、半年~1年ほどはきれいな状態が保てることもあります。

自宅での髪質改善ヘアケアのポイント

髪質改善のためには、美容院でのヘアケア施術だけでなく、日々のホームケアが重要です。ブラッシング・シャンプー&トリートメント・タオルドライ・ドライヤーなど、段階ごとのポイントをご紹介します。

ブラッシング

根元から一気に髪をとかすと髪が抜けたり、切れ毛になったりしやすくなります。髪がひっかからないように毛先を丁寧にとかすと、髪を傷めません。地肌からマッサージするようにブラッシングしてあげると頭皮の血行も良くしてくれます。使用するのは、クッションブラシかスケルトンブラシがおすすめです。

シャンプー

髪の毛をきれいに保つのには、シャンプーが一番重要です。 シャンプー時のポイントは以下です。

1. シャンプーの前にしっかりと髪をすすぐ

シャンプー前にしっかり髪をすすいであげると、髪の汚れは80%~90%落とせます。


2. 髪の毛ではなく頭皮を洗う

シャンプーの目的は頭皮を洗うこと。頭皮をマッサージするように優しく洗って下さい。


3. 髪の毛をこすらない・優しく扱う

髪が水分を含むと、キューティクルが柔らかくなり傷みやすくなります。その状態で髪がこすれるとダメージにつながってしまいます。髪の毛を極力摩擦しないように気をつけましょう。


4. すすぎはしっかり

シャンプーが終わったらすすぎをしっかり行いましょう。すすぎが不十分だと、かゆみなどの頭皮トラブルの原因になります。

シャンプーの選び方

シャンプーは、髪にも頭皮にも優しいアミノ酸系シャンプーを選ぶと良いでしょう。アミノ酸系シャンプーとは、洗浄成分にアミノ酸系の成分を使用しているシャンプーのこと。人間の肌と同じ弱酸性で洗浄力が穏やかなので、必要な皮脂は残してくれて保湿力にも優れています。

【アミノ酸系シャンプーの代表的な成分】

・ベタイン・グルタミン酸グリシン・ココイル・サルコシン・メチルタウリン・メチルアラニン

中でも保湿力の高いベタイン系(ココアンホ酢酸など)が配合されたシャンプーが特におすすめです。

関連記事:髪の毛をサラサラにするには?専門家が解説するヘアケアのポイント

トリートメント

トリートメント時のポイントは以下です。

1. 髪にまんべんなく塗布する

毛先から根元に向かってなじませるように、優しく塗布して下さい。


2. 5分~10分置く

塗布してから5〜10分ほど浸透させると、より効果的です。髪の内部まで栄養分が入り込んでダメージを修復してくれます。


3. すすぎすぎない

トリートメントのすすぎは、手触りがなめらかな状態で止めて下さい。

トリートメントの選び方

トリートメントは、毛髪内部まで浸透し補修してくれるアミノ酸系トリートメントがおすすめですアミノ酸系トリートメントとは、補修成分にアミノ酸系の成分を使用しているトリートメントのこと。アミノ酸系トリートメントには、次の3つの効果があります。

  • 髪のキューティクルを保護して、パサつき・広がりを抑えて髪にツヤを出す
  • うるおいを与えて、ツヤのある髪に仕上げて枝毛・切れ毛を予防する
  • 髪内部の水分を整え、髪が柔らかい状態をキープし、枝毛・切れ毛を防ぐ

このように、アミノ酸系トリートメントはパサついた髪をツヤのある髪にしてくれます。髪の毛を構成するタンパク質はアミノ酸でできているため、髪に浸透しやすいのも特徴です。

【アミノ酸系トリートメントの代表的な成分】

・ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルデシル)・アルギニン・グリセリン・ポリクオタニウム・加水分解シルク・アスパラギン酸・バリン

タオルドライ

タオルドライの前に、髪を軽く両手で挟みながら根元から毛先まですべらせるようにして水分を優しく取っておきましょう。

その後、タオルで頭皮を優しく揉み込むようにします。髪の毛もタオルで優しく挟んで水分を拭き取ります。このとき、髪とタオルに摩擦が生じないように気をつけてください。ゴシゴシ拭くのはNGです。髪は濡れているときが一番デリケート。水分を含んだ状態のキューティクルはとてもはがれやすいため、栄養分が流出し、髪の内側がダメージを受けてしまいます。

アフターバストリートメント(洗い流さないトリートメント)

タオルドライが終わってドライヤーの前には、洗い流さないタイプのトリートメントをつけましょう。髪を熱から守ってくれます。また、ドライヤー後に重ねづけすると、まとまりが良くなります。

なお、洗い流さないトリートメントとしておすすめしないのは、「原液のオーガニックオイル」です。椿油などがイメージしやすいかもしれません。髪にすごくいいものなのですが、濃度が濃すぎてべたついたり、きしんだりしやすくなります。もし使用する場合は、適量を意識してください。

ドライヤー

ドライヤーで髪が傷む原因は、毛先の乾かしすぎです。毛先よりも根元をしっかり乾かして下さい。特に襟足とつむじのあたりです。顔周りは左右交互に。耳上の辺りは、前方に流しながら乾かします。髪の根本がしっかり乾いたら、髪全体に冷風を当てましょう。こうするとキューティクルがキュッと閉じるので、髪表面にツヤがでます。最後にブラッシングをしてキレイにまとめて下さい。

まとめ

カラーリングやパーマなどを繰り返している、おしゃれに敏感な人ほど、髪のダメージ悩みは多いもの。また、加齢によっても髪のうねりやパサつきが出やすくなっていきます。今よりもっと美しい髪を目指して髪質改善をしたい方は、ご自身のお悩みに応じて美容院でトリートメントや縮毛矯正などのケアを取り入れてみましょう。また、日々のおうちでのヘアケアルーティンも見直して、髪を傷ませない・傷みを減らすための対策をしてみてください。

美容院スムーク 鈴木昌浩

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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