ほうれい線を消したい…!ほうれい線ができる原因と効果的な改善方法は?
健康とくらし
2022年11月17日掲載
年齢とともに、目立つようになるほうれい線。近頃は「マスクをするようになってからほうれい線が深くなった」と感じている方も多く、20代でもほうれい線に悩んでいる方がいるようです。そんなほうれい線ですが、日頃のケア次第で予防改善が可能です。そこで今回は、ほうれい線ができる原因やほうれい線を消すためのスキンケア・マッサージなどについて、元キャビンアテンダントの美容コンサルタント清水裕美子さんに教えていただきました。
清水裕美子
美容コンサルタント
日本航空の客室乗務員として約5年勤務。乾燥や不規則な生活など過酷な環境の中でもなぜCAたちはみんなこんなにキレイでいられるのか?と疑問を持ち、およそ5000人のCAのきれいの秘密を観察・分析。「CA流美容」として発信する。著書「キャビンアテンダント5000人の24時間美しさが持続するきれいの手抜き」(青春出版社)
ほうれい線は加齢とともにどうして目立つようになるの?
加齢とともにほうれい線が目立つようになる最大の原因は、皮膚のたるみです。年齢を重ねると、肌内部のコラーゲン繊維やエラスチンなどが劣化し、これらが持つ肌の弾力を保つネットのような働きが弱くなっていってしまいます。すると、皮膚が頬の重みに耐えられなくなって、ほうれい線と呼ばれる深いシワができるのです。さらに、加齢とともに皮膚の水分量も低下するため、肌が乾燥しやすくなります。これもほうれい線が目立つようになる理由の一つです。
マスク着用によってほうれい線が悪化ってほんと?
近年のマスク生活によって、ほうれい線が目立ってきたと感じている方は少なくないようです。この原因として考えられるのは、表情筋の低下です。「マスクが肌に擦れないように、できるだけ顔の表情を変えないようにしている」「マスクをしているから思いっきり笑ったり表情を作ったりすることが少なくなった」……こういったことから表情筋があまり使われなくなって衰え、ほうれい線が目立つようになってしまっていると考えられます。
また、マスクの着脱やズレを直す際に生じる摩擦が原因になっている可能性もあります。マスク着用により肌への摩擦が繰り返されると、角質がはがれてバリア機能が低下し、肌がデリケートな状態に。肌荒れや乾燥が起きやすくなり、結果的にほうれい線の原因になっていると考えられます。
目立ってきたほうれい線を改善するには?
顔の筋トレで表情筋を引き上げ、ほうれい線を改善
表情筋を引き上げ、ほうれい線の改善に効果が期待できるエクササイズは以下の3つです。
ベロ回しエクササイズ
口を閉じた状態でベロを左右に回すことで、顔の表情筋を刺激することができます。行う際のポイントは、ほうれい線のところにちゃんと舌が当たるように回すこと。ほうれい線の部分を口の内側から押し上げるイメージで行いましょう。おうちにいる時や外出先でもトイレ行った時、今はマスクをしているのでマスクの下でもできますので、気づいたときにやってみてください。
側頭筋をほぐすヘッドマッサージ
側頭筋(こめかみの少し上の、噛み締めたときに膨らむあたり)が凝ってくると、ほうれい線も深くなると言われています。スキンケア時やシャンプー時に、ゴリゴリした筋肉をほぐすようにしましょう。
頬を持ち上げるフェイスマッサージ
頬が下がるとほうれい線が目立つので、頬を元の位置に戻してあげるイメージでマッサージを。肌を擦るとダメージを与えてしまいますので、指先でグッと押し込むようにして。小鼻の脇あたりから頬の高いところに向かって行いましょう。
スキンケアでほうれい線を改善
シワに効果があると日本で認められている成分は、ニールワン・レチノール・ナイアシンアミドの3種類です。こういった成分が入った化粧品を使うことで、ほうれい線などのシワの予防改善が期待できます。
中でもおすすめはニールワンとレチノールです。レチノールは表皮にも真皮にも作用し、エラスチンやコラーゲンの生成を促すと言われています。また、ニールワンはできてしまったシワに対してもある程度の改善効果を発揮するという研究結果が出ています。なお、ナイアシンアミドは皮膚表面にできた薄いシワには効果があるとされています。
これらの成分が入った化粧品をより効果的に使うためには、メーカーが推奨している使用方法・使用頻度・手順を守ることが大切です。また、これらの成分は敏感肌の人には刺激が強いこともあります。心配な方は少量から始める・ほうれい線が気になる部分にのみ使うといった工夫をしてみると良いでしょう。
スキンケア時の注意点
スキンケア時の注意点として、ほうれい線にクリーム等を塗り込もうとゴシゴシこするのは避けてください。刺激となって余計にシワを深くさせてしまう恐れがあります。また、顔にクリーム等を浸透させようとしてハンドプレスする際、手の圧力でほうれい線を潰してシワを寄らせてしまっている方がいます。ハンドプレスするときはほうれい線にかからないように注意しながら、優しく行いましょう。
このほか、夏場以外も日焼け止めをしっかり塗ることも大切です。紫外線による炎症や刺激は、ほうれい線をはじめとするシワの原因になります。冬場でも、曇りの日でも、室内にいても、波長の長いUVA波は届いてしまうので、注意が必要です。
美容医療で改善する方法も
できてしまったほうれい線をよりダイレクトに改善したいという場合は、美容医療に頼るという選択肢もあります。美容皮膚科などでは、ヒアルロン酸注射をすることでシワを目立たなくさせる施術が行われています。ヒアルロン酸をほうれい線部分に注射することで、物理的に持ち上げてふっくらさせ、凹みを埋めるというわけです。
また、顔のたるみが原因でほうれい線が目立っている場合には、ハイフやウルセラといった機械を使った施術も行われています。人によって適切な施術は異なりますので、気になる方は美容皮膚科などで相談してみると良いでしょう。
このように、スキンケアで予防改善する以外にも、さまざまな方法がありますので、お悩みに合わせて取り入れてみてください。
まとめ
年齢を重ねるとともに目立つようになるほうれい線。ほうれい線が目立つと、シワの部分にファンデーションが溜まってしまったり、写真を撮ったときに影のように見えたり、顔全体が下がって老けた印象になったりしてしまいます。老化現象は仕方のないこととはいえ、少しでも若々しく明るい印象に見せたい方はぜひ今回ご紹介したスキンケアやマッサージなどを取り入れてみてください。一朝一夕で改善するものではありませんが、毎日根気強く続けることで段々と効果が実感できるはずです。
美容コンサルタント 清水裕美子
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