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同じ場所に繰り返しニキビ・吹き出物ができるのはなぜ?予防・対処方法を解説!

ニキビや吹き出物が同じ場所に繰り返しできることに悩んでいる方は少なくありません。治ったと思ったらまたポツッと繰り返すニキビや吹き出物は本当にいやですよね。そこでこの記事では、ニキビや吹き出物が同じ場所に繰り返しできる理由やその予防対策、さらに皮膚科や美容皮膚科での治療方法について、JUN CLINIC横浜の長谷川佳子先生に教えてもらいました。

長谷川 佳子

【監修】JUN CLINIC横浜

2012年 北里大学医学部卒業。2014年 横浜市立大学病院 形成外科入局 KO CLINICに勤務。藤沢湘南台病院、横浜市立大学附属 市民総合医療センター、横浜栄共済病院 小田原銀座クリニック、ルサンククリニックを経て2024年JUN CLINIC 横浜に入職。 院長所属学会は、日本形成外科学会、日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本レーザー治療医学会、日本抗加齢学会、日本乳癌学会、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会など多岐にわたる。

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ニキビと吹き出物は同じ?繰り返しできる原因は?

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ニキビと吹き出物の違いは?

世間でよく言われるのが、「大人になってできるのはニキビではなくて吹き出物」という話。ですが、基本的にニキビと吹き出物は同じものです。医学的には「尋常性ざ瘡」といいます。ニキビも吹き出物も、原因は皮脂分泌過剰や生活習慣・ストレス・肌の乾燥などで、対処法も同じです。

ニキビ・吹き出物が同じ場所に繰り返しできる原因は?

毛穴のつまりが常態化している

ニキビがいつも同じ場所にできてしまう人は、古い角質や皮脂が毛穴に詰まっていることが考えられますこのような状態だと白ニキビ(コメド)がプツプツとできやすく、そこにニキビの元となるアクネ菌などの細菌が繁殖して、赤ニキビ・膿をもった黄ニキビに発展してしまうのです。特に顎や鼻周りなど皮脂腺が活発な部位ではこのようなことが頻発しやすいといえます

皮膚のバリア機能が低下している

過度な洗顔や肌に合っていないスキンケアなどで皮膚のバリア機能が低下すると、外部からの刺激や細菌の侵入を防ぐ力が弱くなり、同じ場所にニキビができやすくなります

ホルモンバランスの影響も

ホルモンバランスの変動によって皮脂の分泌が増えることがあり、これが特定部位のニキビの再発を引き起こします。特に女性は生理周期に伴ってホルモンバランスが変動するので、それがニキビの再発に影響を与えることも多いです

不適切なスキンケア

過度な洗顔や、逆に洗顔不足が原因で肌のバリア機能が低下し、ニキビができやすくなることがあります。また、スキンケアで油分を与えすぎていることも考えられます。

外的刺激

ニキビが気になってついつい手で触る、または髪の毛が肌に触れているなど、外的な刺激が原因でニキビができることがあります。特に同じ場所にニキビができる場合、気になって触ってしまっている可能性があります。

同じ場所に繰り返すニキビ・吹き出物の治療法は?

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同じ場所に繰り返すニキビをしっかり治したいのであれば、やはり皮膚科で診てもらい治療を受けることをおすすめします。皮膚科での一般的なニキビ治療は以下になります。

外用薬でニキビができにくい肌へ

ニキビができやすい部位は、毛穴の詰まりが常態化しています。そのため、毛穴つまりを改善するための外用薬(過酸化ベンゾイルやアダパレンなど)の処方が行われます。これらの外用薬には、肌の新陳代謝を促進して皮膚表面の古い角質を取り除いたり、白ニキビをできにくくさせたりする効果があります。抗菌剤のような薬剤耐性菌の心配もないので、長期間使用することができます。

ただし、これらの外用薬は、使いはじめは特に塗った箇所に赤みやヒリヒリ感・かゆみなどが出ることがあるので、様子を見ながら慎重に使っていく必要があります。刺激が強すぎる場合は、皮膚科医と相談しながら使い続けられるものを見つけていきます。また、これらの外用薬治療は、長期間使用し続けて肌の状態を向上させていくものです。そのため、半年や1年などの長期スパンで根気強く治療を進めていくことが大事になります。

炎症ニキビができている場合、外用抗菌剤の処方も

赤ニキビや黄ニキビなどの炎症を起こしているニキビに対しては、外用抗菌剤(ナジフロサキシン・オゼノキサシン・クリンダマイシンリン酸エステルなど)も処方されます。ただし、抗菌剤を長期間使用していると薬剤耐性菌ができるため、だんだん効かなくなっていきますそのため、長期間の使用は推奨できません。

内服の抗菌剤を併用することも

赤ニキビや黄色ニキビが顕著な場合は、抗菌剤の内服薬が処方されることがあります。内服の場合も外用薬と同様に薬剤耐性菌の発生リスクがあるため、基本的には2週間〜2ヶ月程度の処方になります。このほか、生理前になるとニキビがひどくなるという女性に対しては、低用量ピルの処方がされることもあります。

一般皮膚科で治らない場合は、美容皮膚科の施術も

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美容皮膚科では、保険適用対象外のニキビ治療を行なっています。ここでは、美容皮膚科で行われる治療方法についてご紹介します。一般皮膚科でのニキビ治療でなかなか効果が出ない場合は、検討してみても良いかもしれませんね。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、酸性の溶液を使用して古い角質を除去し、肌の再生を促進する治療法です。ニキビの原因となる毛穴の詰まりを防ぎ、肌の質感を改善します。一般的に使用される酸には、サリチル酸やグリコール酸があります。

レーザー治療

レーザー治療は、レーザー光を使用してニキビの原因となる皮脂腺を抑制し、炎症を減少させる治療法です。特に、アクネ菌を殺菌する効果があり、ニキビの再発を防ぎます。フラクショナルレーザーやVビームレーザーなどが一般的に使用されます。

光線治療

光線療法は、青色光や赤色光を使用してニキビの原因となる細菌を殺菌し、炎症を抑える治療法です。一般的には青色光はアクネ菌を直接殺菌し、赤色光は炎症を和らげ、皮膚の修復を促進します。

ニードルRF治療

同じ場所に繰り返すニキビや再発しやすいニキビには、アグネスやトライフルなどのニードルRF治療も効果的です。これらの治療法は、専用の機器を用いて皮脂腺に電流を流し、皮脂腺の動きを止めます。複数回の治療が必要になりますが、ニキビの発生を強制的にストップさせるような効果が期待できます。

関連記事:はじめての美容医療。おすすめ施術や効果・メリット・デメリットを解説

ニキビ・吹き出物ができやすい人のスキンケア

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誤ったスキンケアの方法が、ニキビの悪化・再発を招いている可能性があります。ニキビを予防改善するためにも、スキンケアの方法を見直してみましょう。

洗いすぎは良くない

ニキビができると、ついついその部位を頻繁に洗ってしまうことがあります。しかし、洗いすぎは逆効果になることも。皮膚には、外部の刺激から守るためのバリア機能があります。頻繁に洗顔をすると、皮膚の表面にある天然の油分や保湿成分が失われ、バリア機能が破壊されて皮膚が乾燥しやすくなります。すると、乾燥した皮膚はそれを補うために過剰な皮脂を分泌するようになります。この過剰な皮脂が毛穴を詰まらせ、結果としてニキビの原因となります。

また、バリア機能が低下すると、細菌や有害物質が肌に侵入しやすくなり、炎症を引き起こすことがあります。これが、ニキビの悪化につながる可能性も考えられます。

朝晩の1日2回を基本とし、汗をかいた後や外出先から帰った後に必要に応じて洗顔をするようにしましょう。肌をゴシゴシこすったり長時間洗いすぎたりせず、泡で肌を包み込むように優しく洗ってください。また、洗顔料が肌に残らないようにしっかり洗い流すことも大事です。高温のお湯で洗うと肌への刺激になるので、37度前後のぬるめのお湯を使いましょう。

ニキビ・吹き出物ができやすい人は朝も洗顔料で洗って

朝はお湯洗顔のみの人や、拭き取り化粧水や拭き取りパッドなどで済ませている人もいるかもしれません。肌が乾燥しているときはそれでもOKですが、ニキビが気になる人は朝も洗顔料を使って洗顔することをおすすめします。

というのも、朝の洗顔では寝ている間に出た皮脂をしっかり落とした方が良いからです。皮脂がそのまま残っていると、酸化して肌に悪さをすることがあります。ニキビに悩んでいる人は朝の洗顔を意識してみてください。

保湿ケアは肌の状態に合わせたアイテム選びを

ニキビができやすいからといって保湿をしないのは良くありません。肌が乾燥していると肌のバリア機能が低下し、肌荒れの原因になるからです

とはいえ、油分の与え過ぎがニキビの原因になることもあります。一般的に、保湿ケアは「水分補給のための化粧水→必要に応じて美容液→油分を補うための乳液・クリーム」という工程が推奨されますが、すべての人に乳液やクリームといった油分料の多い化粧品が必要とは限りません

最適な保湿具合は肌の状態によって異なるので、自分自身で試行錯誤してみることが必要です。乳液やクリームは乾燥しやすい部位だけに使うなど、肌の状態に合わせて微調整するようにしましょう。

ノンコメドジェニック化粧品やオイルフリー化粧品も試してみて

ニキビができやすくても肌自体は乾燥する人も多いかと思います。特に大人肌の場合、乾燥状態とニキビが混在していることもよくあります。そういった人は、ノンコメドジェニック製品といってニキビの元になりにくいテストをクリアしている化粧品やオイルフリーの保湿剤を使ってみるのも良いでしょう。

繰り返すニキビ・吹き出物は皮膚炎の可能性も?

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スキンケアを見直してみてもなかなか症状が改善しない場合は、何らかの皮膚炎が原因かも。以下のような皮膚炎を疑ってみてもよいかもしれません。

ニキビ・吹き出物以外で考えられる皮膚炎

毛嚢炎(もうのうえん)

毛嚢炎は、毛穴に細菌が感染して炎症を起こす皮膚の状態です。ニキビと似ていますが、原因が細菌感染である点が異なります。毛嚢炎は赤い小さな吹き出物として現れ、かゆみや痛みを伴うことがあります。

粉瘤(ふんりゅう)

粉瘤は、皮膚の下にある袋状の構造に角質や皮脂が溜まることで形成される良性の腫瘍です。触ると硬く、圧力をかけると中から悪臭のある内容物が出てくることがあります。粉瘤は再発しやすく、外科的に除去することが一般的です。

皮膚膿瘍(のうよう)

皮膚膿瘍は、皮膚の下に膿が溜まることで形成される感染性の塊です。痛みを伴い、触ると熱を持っていることが多いです。膿を排出するための切開や抗生物質による治療が必要です。

接触皮膚炎

接触皮膚炎は、アレルゲンや刺激物が皮膚に接触することで炎症を引き起こす状態です。赤みやかゆみ、水疱ができることがあり、原因物質との接触を避けることで改善します。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が過剰になることで発生する慢性の皮膚炎です。頭皮や顔、胸など皮脂腺の多い部分に赤い斑点や鱗状の皮膚が現れます。抗真菌薬や抗炎症薬を使用して治療します。

稗粒腫

ニキビに見えて実は稗粒腫(はいりゅうしゅ)をニキビと思っている人もいるようです。稗粒腫とは、皮膚の下にできた1〜2mmの硬いブツブツのこと。見た目には、白っぽいブツブツができている状態で、かゆみや痛みなどはありません。特に稗粒腫ができやすいのは、鼻や目周りです。

炎症が起きていたり膿が溜まったりしているわけではないので、放っておいても問題はありませんが、見た目が気になる場合は皮膚科や美容皮膚科でレーザーや圧出方などを用いて除去することも可能です。

皮膚炎が疑われる場合の対処方法は?

ニキビと間違えやすい皮膚炎を上記に挙げましたが、なかなか自分では見分けがつきにくいもの。判断の基準としては、かゆみが強く出ている・炎症がなかなか引かない・ただれなども起こしているようであれば、ニキビ以外の可能性があると考えてください。そのような場合はそれぞれの皮膚炎に適した治療が必要になるので、皮膚科に相談してみましょう。また、炎症が広がっていっている場合も皮膚科への受診をおすすめします。

まとめ

ニキビは身近な肌トラブルではありますが、なかなか治らず、何度も同じ場所に再発することがあります。同じ場所にニキビを繰り返している人は、まずは一般皮膚科を受診して適切な治療を受けるのが完治への近道といえます。また、ニキビができにくい肌状態を作るためには日頃のスキンケアやセルフケアも大事です。今回ご紹介したスキンケアのポイントを参考に、ご自身のケアを見直してみてくださいね。

JUN CLINIC横浜 長谷川 佳子

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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