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白内障の症状とは?白内障の原因と予防・対処方法を解説

加齢にともなって起こりうる目の疾患の一つに、白内障があります。白内障とは、目の水晶体が混濁し、視力が低下したり目が霞んだりものが二重に見えたりする疾患です。中高年以降に発症しやすくなる病気で、80歳以上ではほぼ全員、早い方では40代から発症する場合もあります。この記事では、白内障の症状や原因・治療法・予防方法などについて、眼科医の山内明子先生に教えていただきました。

山内 明子

【監修】田町三田やまうち眼科 院長

東京医科大学眼科学教室入局。蕨市立病院眼科勤務。高野眼科医院勤務。2015年 田町三田やまうち眼科開業。

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白内障とは?種類と症状

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白内障とは

白内障は、目の水晶体が透明性を失って混濁し、視力の低下・霧視・羞明・二重に見えるなどの症状を引き起こす眼の疾患です。水晶体は、目に入った光の屈折を調節する、いわばカメラのレンズのような役割をしています。カメラのレンズも汚れていたり曇っていたりしたら光が反射してピントがぼやけてしまうように、水晶体が何らかの原因で濁ることでものの見え方が変わってしまうのです。

白内障の種類

白内障と一口に言っても、実はいくつかの種類があります。主な種類は、加齢とともに発症する「加齢性白内障」と生まれつき水晶体が混濁している「先天性白内障」です。これ以外にも、糖尿病や眼病・外傷に伴って発症する場合や、薬剤の副作用で白内障になるケースがあります。また、アトピー性白内障などもあります。

白内障の症状とは

視力が徐々に低下する

白内障の進行に合わせて視力が低下していきます。

視界が霞む

視界が霞み、物がくっきり見えなくなることがあります。

まぶしさを感じる

光の感受性が高くなるため、強い光や太陽光に敏感になり、まぶしさを感じやすくなります。

色の見え方が変化する

色の認識が変わり、特に青色の視認性が低下することがあります。ただし、自覚がないことも多いです。

ものが二重・三重に見える

ものが二重・三重にだぶって見えることがあります。

白内障の原因は?

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加齢性白内障の原因は加齢

白内障の中でも最も多い「加齢性白内障」は、加齢とともに発症します。加齢により水晶体が変性しやすくなり、白内障のリスクが上がるのです。中高年以降の年齢で発症しやすくなる病気で80歳以上ではほぼ全員、早い方では40代から発症する場合もあります

先天性白内障の場合、遺伝的要素が関係している

生まれつき水晶体に混濁がある「先天性白内障」は、遺伝的な要因のほか、子宮内感染や全身疾患にともなって発症するとされています。

糖尿病の人は白内障になりやすい

糖尿病患者の場合、ソルビトールという特殊タンパクや糖化タンパクが水晶体に蓄積しやすくなります。その影響を受けて、水晶体が混濁し白内障を発症します。

紫外線や喫煙の影響も

長期間・長時間紫外線にさらされることで水晶体がダメージ受け、白内障を発症することがあります。また、喫煙者は、白内障を発症しやすいとされています。

カラコンが白内障の原因になる?

「カラーコンタクトの不適切な使用が白内障の原因になる」といった話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。現時点では、カラーコンタクトと白内障の明確な因果関係は報告されていません。しかし、カラーコンタクトの長時間使用など、不適切な使用が眼球にさまざまな負担を与えるのは事実です。白内障の遠因になる可能性は否定できないため、適切な使用を心がけることが大事です。

ドライアイと白内障の関連は?

「ドライアイが白内障の原因になる」といった話を聞いたことがある人もいるでしょう。カラーコンタクトと同様に、ドライアイが白内障の原因になるという明確な報告はありません。ただし、ドライアイはさまざまな目の疾患・不具合の原因になる症状です。スマートフォンやパソコンを見る時間を減らしたり、コンタクトレンズを使用している人は定期的に目薬を差したり、できるだけ予防した方が良いでしょう。

関連記事:目がかすむ原因はドライアイ?目の病気?対処法を解説【眼科医監修】

レーシック手術を受けると白内障になりやすい?

レーシック手術と白内障の関連性を示唆する意見もあります。しかし、レーシックを受けたからと言って白内障になりやすいというわけではありません。

白内障の対処法・治療方法

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進行を遅らせるための薬物療法

早期の段階(視力低下の自覚がなく、水晶体の混濁も少ない段階)であれば、点眼薬などを用いた薬物療法が視力低下を遅らせる助けになります。ただし、進行を遅らせることはできるものの、白内障の根本治療にはなりません。白内障の根治療法には、手術が必要になります。

人工水晶体を挿入し、視力を戻すための手術

白内障が進行した場合、手術が最も一般的な治療法です。混濁してしまった水晶体の代わりに、人工水晶体(眼内レンズ)を挿入します。通常は局所麻酔で行われるため、比較的短時間で終わり、日帰りも可能です。この手術を受けることで、視力低下が改善されます。手術後は明るさが戻り、白内障が再発することはありません。ただし、白内障の症状に似た「後発白内障」になることはあります。

白内障の予防方法

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サングラスを着用する

紫外線から目を守るために、夏場など紫外線が強い時期の外出時には、UVカットのサングラスを着用すると良いでしょう。

禁煙する

喫煙は白内障のリスクを増加させるため、予防のためには禁煙をおすすめします。

抗酸化物質やビタミンを摂取する

細胞の老化を促す活性酸素に対抗するために、抗酸化物質やビタミンを含む食品・サプリメントを摂るのもおすすめです。

目を傷つけないように気を付ける

目の外傷が白内障の原因になることもあるので、打撲やボールが当たった場合などは眼科受診をおすすめします。また、目を擦ったり掻いたりするのは控えましょう。

40歳を過ぎたら1年に1回は検査を

まずは、白内障の症状に早く気づく(光が眩しい・視力の低下を感じるなど)ことが大切です。症状の悪化を防ぐためにも、目に何かしらの異変を感じた場合はなるべく早く検査に行きましょう。また、40歳をすぎたら白内障に限らず、老眼、緑内障などさまざまな目の変化が起こりやすくなります。異変を感じなくても、1年に1回は検査に行くようにしてみてください。なお、コンタクトレンズを使用している方は、定期検査の際に医師に異変がないか確認してもよいでしょう。

まとめ

加齢にともなって発症する加齢性白内障は、多くの人に起こりうる疾患です。快適な視力を長く保つために、紫外線予防や禁煙、目を傷つけないよう気をつけるなど、白内障予防を心がけましょう。また、視力低下や霞目、ものが二重に見えるなど、白内障が疑われる症状が出ている場合は、早期の段階で治療を受けることが大事です。気になることがある方は、お近くの眼科を受診してみてください。

【監修】田町三田やまうち眼科 院長 山内 明子

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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