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グルテンフリーは意味がない?美容・健康への効果と適切なやり方とは?

グルテンフリーは、体のだるさや疲れ・肌荒れ・便秘といった、さまざまな体調のトラブルを解消してくれる食事方法として認知されてきています。

ただ、具体的にはどのような美容・健康効果があるのか?グルテンフリーを実践するには何が必要なのか?など、わからないことが多いという方もいるかもしれません。

そこで今回は、管理栄養士の望月理恵子さんにグルテンフリーの効果や実践する際のポイント、注意点などについて詳しく教えてもらいました。

望月 理恵子

【監修】管理栄養士

健康検定協会理事長、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、小田原銀座クリニック栄養顧問、日本臨床栄養協会評議員、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど、栄養・美容学の分野で活躍。多くの方が健康情報を学ぶための健康検定協会を主宰するとともに、テレビ・雑誌などで根拠ある栄養学を提供・監修をしている。

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そもそもグルテンとは?どんな食材に含まれている?

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グルテンとは?

グルテンは、小麦や大麦などに含まれるたんぱく質の一種。もっと詳しく言うと、小麦や大麦に水を加えて混ぜたりこねたりすることで、グルテニンとグリアジンというたんぱく質が作り出すネットワークのことです。パンやパスタ、ケーキなどの食品に弾力やもちもち感を与える役割をしています。

グルテンが多い食材は?

グルテンは、以下のような食べ物に多く含まれています。

  • パン・ピザ
  • パスタ・ラーメン・うどん・そうめんなどの麺類
  • ケーキやクッキー・ドーナツ・パンケーキなどのお菓子
  • ビール・麦焼酎
  • ソース・ドレッシング
  • カレールー
  • 唐揚げや天ぷらなどの衣
  • 十割ではない蕎麦
  • 醤油や味噌

グルテンの美容・健康への悪影響とは?アレルギーの可能性も?

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グルテンの美容・健康への悪影響

グルテンに対して敏感な体質の方に、消化器症状や栄養不良・全身性の炎症・アレルギー反応などを引き起こす可能性があります。これらの症状や健康問題を避けるためには、グルテンフリーの食事が推奨されます。しかし、すべての人がグルテンの悪影響を受けるわけではありません。グルテンに対する反応は個人差があるため、自分の体調に合わせて食事を調整することが重要です

日本人に多い?グルテンアレルギー(セリアック病)とは?

上述したように、一部の人々はグルテンに対して過敏反応を示し、摂取すると体調が悪化することがあります。これはグルテンアレルギーやセリアック病と呼ばれています。グルテンアレルギーやセリアック病の代表的な症状としては以下があります。

  • 下痢や便秘・胃もたれ・腹痛など、消化器系にトラブルが多い
  • 栄養バランスに配慮した食事をしているのに、ニキビや肌荒れが治らない
  • 原因がよくわからない皮膚の痒みや痛み・蕁麻疹が出ることがある
  • しっかり寝ているのに、いつも疲れやだるさ・倦怠感がある

このような症状にお悩みの方は、グルテンフリーを取り入れることで症状が緩和される可能性があります。

グルテンフリーで期待できる美容・健康効果とは?

グルテンフリーによって得られる代表的な働きとしては以下があります。ただし、個人差があるため必ずしもこれらの働きが期待できるわけではありません。

グルテンフリーの美容効果

ダイエット効果

グルテンフリーを意識すると、自然と加工食品や高カロリー食品を避けることにつながるため、糖質や脂質の過剰摂取が改善されてダイエットの助けになります。(※グルテンフリーが直接体重の減少につながるということではありません)

ニキビや肌の赤み・炎症の改善

グルテンアレルギーの場合、グルテンフリーの食事を続けることで、ニキビや赤み・炎症などの肌トラブルが改善されることがあります。また、グルテンアレルギーではない人も、「グルテンを含む食品を避けるために主食を食パンから玄米に変更したら、食物繊維の摂取量が増えて腸内環境が整い、肌がキレイになった」といった副次的な効果を得られる可能性があります。

グルテンフリーの健康効果

消化機能の改善

グルテンは、人間の体内にある消化酵素では分解しにくい構造をしています。そのため、人によってはグルテンが原因で小腸の粘膜に慢性的な炎症が生じ、消化不良や腹痛・下痢・便秘などを引き起こすことがあります。グルテンフリーの食事は、これらの消化器系の問題を軽減する助けになります。

慢性的な疲れやだるさの改善

グルテンに敏感な人は、グルテンを摂取すると疲れやすくなることがあります。グルテンフリーの食事を続けることで、だるさや慢性的な疲れが改善し、日常生活での活力が増すことがあります。

体内炎症の軽減

グルテンは体内の炎症反応を引き起こすことがあり、慢性的な炎症が続くとさまざまな健康問題につながります。グルテンフリーの食事をすることで、体全体の炎症レベルを下がられる可能性があります。

グルテンフリーの実践方法と注意点

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グルテンフリーの実践方法は?

まずは1週間やってみよう

グルテンを含む食品・食材は身近なものばかりなので、グルテンフリーを長期間実践するのはなかなか大変です。そこで、まずは1週間を目安にグルテンを含む食品を摂取しない・もしくは減らしてみてください。個人差はありますが、1週間でも体調が改善される可能性があります。グルテンフリーを1週間実践してみて、良い変化を感じられる場合は、無理のないペースで継続しましょう。

パンやパスタ・ラーメンより、お米・十割蕎麦を

小麦や大麦を主原料にしたパンやパスタ・ラーメン・うどんを避けましょう。以下のように代替食品に置き換えるのがおすすめです。

  • ・パスタやラーメン・うどんより、十割蕎麦を選ぶ
  • ・パン食を白米食や玄米食に変える
  • ・サンドイッチよりもおにぎりを選ぶ
  • ・パンを食べたいときは、玄米パンや米粉パンを選ぶ
  • ・麺が食べたいときは、ライスヌードルや春雨で代替する
  • ・キヌアやそば米などの、グルテンフリーの穀物を選ぶ
  • ・クッキーやケーキなどの洋菓子より、せんべいや大福・団子などの和菓子を選ぶ

和食中心の食事メニューを意識して

グルテンフリーの分かりやすい方法は、「和食を選ぶ」こと。例えば、以下のような献立が考えられます。

  • ・主食:白米もしくは玄米・雑穀米
  • ・主菜:グリルした魚や肉
  • ・副菜:野菜の煮付けや漬物・豆腐・海藻・納豆など


ストイックに行いたい場合は、グルテンを含む「味噌汁・天ぷら・唐揚げ」なども避けましょう。

食材のラベルを確認してグルテンフリーを選ぼう

食品のラベルを確認し、「グルテンフリー」と表示されたものを選びましょう。最近は、グルテンフリーのパンやパスタもたくさん販売されています。表示がなくてわからない場合は、成分表示をチェックし、グルテンが含まれているかどうかを確認して見てください。

野菜・果物・肉・魚がメインの食生活に

グルテンは炭水化物に多く含まれています。新鮮な野菜・果物・肉・魚などの食品を中心に献立を組み立てるように意識しましょう。

グルテンフリーの食生活で注意するべきポイント

美容・健康効果が期待できるグルテンフリーですが注意点もあります。

栄養バランスが偏ることも

グルテンを含む食品には、ビタミンB群や食物繊維など、健康に欠かせない栄養素も多く含まれています。グルテンフリーを続けると、これらの栄養素が不足してしまう可能性があります。

食品の選択肢が狭まってしまう

グルテンフリーの食事を実践すると食べられる食品の種類が限られるので、食事の楽しみが減ることがあります。

食費が高くなりがち

グルテンフリーの食品は通常の食品よりも高価になることが多いです。そのため、これまでよりも食費が高くなってしまう可能性があります。

まとめ

グルテンフリーは、グルテンが体に合わない人に、さまざまな健康・美容効果をもたらす可能性がある食事法です。「なんだかずっと体がだるい」「胃腸の調子が悪い」「肌荒れがなかなか治らない」といった慢性的なお悩みを抱えている方は、まずは1週間のグルテンフリーにチャレンジしてみてもよいかもしれません。

ただし、上述したような悪影響が発生する可能性があるため、やりすぎは禁物です。自分の体調と相談しながら、無理のない範囲で試してみてください。

管理栄養士 望月 理恵子

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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