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髪のコンディションと食べ物の関係は?髪質改善に取り入れたい食べ物・食生活を解説!

寒い季節になってくると、髪の毛のパサツキや乾燥が気になる方は多いのでは?また、年齢を重ねるにつれて髪のツヤやハリが失われてきたと感じている方もいるのではないでしょうか。毎日のヘアケアを重点的に行っている方も多いと思いますが、意外と忘れがちなのが内側からのケアです。特に髪の毛は、食事などで摂取した栄養素をもとに頭皮によって作られているので、「何を食べるか」と髪のコンディションは密接に関係しているといえます。そこで今回は、髪質改善を目指すための食べ物や食習慣について管理栄養士の望月理恵子さんに教えていただきました。

望月理恵子

管理栄養士

健康検定協会理事長、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、小田原銀座クリニック栄養顧問、日本臨床栄養協会評議員、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど、栄養・美容学の分野で活躍。多くの方が健康情報を学ぶための健康検定協会を主宰するとともに、テレビ・雑誌などで根拠ある栄養学を提供・監修をしている。「栄養学の◯と×」、「やせる時間に食べてみた!」など著書も多数。

管理栄養士 望月理恵子

髪に必要な栄養素・食べ物は?

髪に必要な栄養素・食べ物は?

タンパク質

毛髪は死んだ細胞ですが、髪の元となる毛母細胞が活発に分裂・増殖することによって押し出されるように伸びていきます。この毛母細胞を健康に保つためにも、細胞の材料となるタンパク質を摂取することが大事になります。

タンパク質を多く含む食品

・肉類(牛・豚・鶏・ラムなど)・魚介類・卵・乳製品(チーズやヨーグルト)・大豆製品(納豆や豆腐など)など

毛母細胞

亜鉛

亜鉛は健康的な髪を保つのに欠かせない成分です。というのも、亜鉛は食事からとったタンパク質を体内で利用できるようサポートする作用を持っているからです。亜鉛が不足すると、タンパク質をたくさんとっていても毛母細胞に還元されにくくなると言われています。また新陳代謝も低下するため、抜け毛につながることもあります。

亜鉛を多く含む食品

牡蠣・牛肉・ラム肉・レバーなど

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は必須脂肪酸の一つで、髪だけでなく美肌を作るのにも欠かせない栄養素とされています。

オメガ3脂肪酸を多く含む食品

サバやサーモン・マグロなどの脂肪が多い魚・魚卵・アマニ油・エゴマ油など

シスチン

シスチン不足は、細胞増殖が抑制されることが確認され、毛髪の成長に関与していることが示唆されています。

シスチンを多く含む食品

ラム肉、牛肉、鶏肉、カツオ、カシューナッツなど

ビタミンA(βカロテン)

ビタミンAには、頭皮の健康を保ち、髪のツヤを高めたりする働きがあると言われています。健康的な毛髪を作るにはその土壌とも言える頭皮環境を整えることが重要。ビタミンAはそのサポートをしてくれます。

ビタミンA(β-カロテン)を多く含む食品

ニンジン・パプリカ・トマト・オレンジ・ほうれん草・ブロッコリーなど

ビタミンE

ビタミンEには血行を促す作用があると言われています。血行をよくし、体の隅々まで栄養素を運ぶことで毛髪にも栄養素が行き渡るようになるため、健康的な毛髪と頭皮を育てるサポートをしてくれます。

ビタミンEを多く含む食品

アーモンドやカシューナッツ・クルミなどのナッツ類

髪に良い食生活のための心得

髪に良い食生活のための心得

栄養バランスの取れた食事を取ることが最重要

健康的な髪を保つために「これさえ食べれば良い」という栄養素・食品はありません。上記にあげたような食材をバランスよく摂取することが大事です。いわゆるジャンクフードやコンビニのお弁当などが中心の食生活では難しいところがあるでしょう。一汁三菜の食事を意識したり、外食する際も主食・主菜・副菜を揃えるなど栄養バランスを考えて組み立てたりすることをおすすめします。

高脂質・高カロリーの食事は髪のためにもよくない

揚げ物や肉類中心の食事・ジャンクフードなど、高脂質・高カロリーの食事は、体の健康だけでなく毛髪にもよくありません。血液中の悪玉コレステロールが増えて血液がドロドロになり、体の隅々の毛細血管に流れにくくなってしまうのです。その結果、頭皮が栄養不足になって髪の毛が抜けやすくなったり髪が細くなったりすることが考えられます。

過剰なダイエットで髪がパサパサになることも

過剰なダイエットで栄養素が足りていないと、髪がパサパサになってしまうことがあります。ダイエット中でも過剰な食事制限は避け、糖質や脂質・タンパク質やビタミン・ミネラルなどをバランスよく食べるように心がけてください。

まとめ

今回ご紹介したように、髪のコンディションを保つためにはインナーケアも必要です。そのために、偏食や過度なダイエットは避け、日頃から栄養バランスの整った食事を意識するようにしましょう。

また、健康的な髪を育てるためには睡眠をしっかりとる・ストレスを溜めないなどの生活習慣の改善も大切です。睡眠不足だと、健康な髪を育てるのに必要不可欠な成長ホルモンが分泌されにくくなってしまいます。睡眠不足はストレスにもなり、切れ毛、抜け毛などの要因ともなります。またストレスは自律神経を乱し、血行不良から毛母細胞に十分な栄養分を送ることができなくなります。

日頃から食事に気をつけるとともに、ストレスを極力無くし、十分な睡眠をとることで、健康な毛髪を目指しましょう。

管理栄養士 望月理恵子

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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