角栓（詰まり）・黒ずみ・開き・たるみ…毛穴のケアを美容コンサルタントがまとめて解説！

角栓（詰まり）毛穴とは、皮脂と古い角質が混ざり合ってできる「角栓」が毛穴に詰まっている状態のこと。皮脂分泌の多いオイリー肌の方は角栓（詰まり）毛穴に悩んでいる方が多いのではないでしょうか。また、皮脂分泌量が増える夏場、反対に肌の水分量が減って肌が硬くなりやすい冬場も、角栓（詰まり）毛穴が起こりやすい時期です。
このほか、肌の新陳代謝（ターンオーバー）が乱れたり遅くなったりしている方も角栓（詰まり）毛穴になりやすいといえます。本来は剥がれ落ちるべき古い角質が肌表面に居座り続け、過剰に分泌された皮脂と合体して角質化してしまうのです。

落としきれていないメイク汚れや過剰に分泌された皮脂は、角栓となって毛穴を詰まらせてしまいます。角栓（詰まり）毛穴のケアでは、まずはクレンジングや洗顔でメイクや汚れ・皮脂をしっかり落とすことが重要です。また、角栓は主にタンパク質でできているので、タンパク質を分解する作用のある酵素洗顔料を使うケアもおすすめです。毎日行うと肌に負担がかかるので、3日に一度程度取り入れてみてください。乾燥肌・敏感肌の方は全顔には使用せず、角栓の気になる部分にだけ使うと良いでしょう。

なお、角栓を見つけると爪でギュッと絞ったり剥がすタイプの毛穴パックをしたりする方は多いかと思いますが、これはNG！毛穴を傷つけ炎症を起こしてしまったり、毛穴が広がって余計に角栓が詰まりやすくなったりしてしまいます。

詰まり毛穴が進行すると、角栓に汚れが付着したり空気に触れたりして酸化し、酸化角栓という状態へと進行してしまいます。これが黒ずみ毛穴の原因です。皮脂分泌の多い小鼻や額・あごなどにできやすいという特徴があります。毛穴の内部でアクネ菌が増殖すると、ニキビに発展することも。
このほか、紫外線による色素沈着を起こしているケースや、毛穴に生えている産毛のせいで毛穴が黒ずんで見えているケースもあります。

黒ずみ毛穴は、一度できてしまうと簡単には解消しません。そのため、大事なのは黒ずみ毛穴を作らないための予防ケア。クレンジングと洗顔でメイク汚れや皮脂をしっかり落とし、定期的に酵素洗顔で角栓ケアを。すでにできてしまっている黒ずみ毛穴へのアプローチには、ビタミンCケアを取り入れてみてください。ビタミンCやビタミンC誘導体入りの美容液を塗布することで、毛穴の黒ずみや色素沈着を改善する効果が期待できます。

このほか毛穴から生えた産毛によって毛穴が黒ずんで見えている場合は、産毛処理をすることで綺麗になることもあります。

開き毛穴とは、毛穴が開いたまますり鉢状になって閉じにくくなり、凹みが目立つ状態です。肌表面はべたつきやすいのに肌内部は乾燥しているインナードライの方は、開き毛穴になりやすい傾向があります。頬のファンデーションが毛穴落ちしてしまう方は、開き毛穴の可能性大。
開き毛穴の原因は、肌の乾燥のほか、摩擦による炎症です。最近は、マスク生活をするようになって頬の開き毛穴が悪化したという声もよく聞きます。

開き毛穴のケアでは、インナードライ（肌内部の水分量が減少して肌が乾燥している状態）を解消するのが先決！保湿力の高いスキンケアアイテムを使ってしっかりと保湿をし、肌を乾かさないようにしましょう。また、マスクなどの摩擦によって肌が炎症を起こし、それが開き毛穴を招いていることも。そういった方は、低刺激処方のスキンケアアイテムや、抗炎症作用のあるトラネキサム酸やグリチルリチン酸などの成分が配合されたアイテムを取り入れてみてください。

なお、開き毛穴でファンデーションの毛穴落ちが気になる方は、毛穴をフラットにして目立ちにくくする部分用化粧下地を使用すると良いでしょう。ただし、こういった化粧下地は毛穴に入りこんで凸凹を埋めるタイプが多いので、クレンジングはしっかり行ってくださいね。

たるみ毛穴とは、毛穴がたるんでしずく型になっている状態を指します。加齢や紫外線などの影響で肌のハリや弾力が失われ、皮膚がたるんで毛穴が下方向に引っ張られることが原因で発生します。30代以降に起きやすく、特に頬に現れるという特徴があります。

たるみ毛穴のケアでは、肌のハリや弾力を高めるためのスキンケアが大事です。そこで大事になるのが、肌への摩擦を最小限に抑えること。というのも、肌を摩擦すると、ハリや弾力をキープするために必要な肌内部のコラーゲンやエラスチンといった繊維が切れやすくなるからです。クレンジングや洗顔時のゴシゴシ洗いは避けて、たくさんの泡でやさしく肌を扱ってあげましょう。

また、肌が乾燥していると肌のハリや弾力が低下してしまいますので、保湿ケアも入念に。ビタミンA（レチノール）やビタミンC誘導体といったコラーゲンの生成を促す成分が配合されたスキンケアアイテムの使用もおすすめです。

私自身、以前は悪いと分かっていてもつい気になる角栓を押し出してしまうことがありましたが、肌が敏感気味に傾いた際に、いつも以上に優しいタッチでスキンケアを心がけたところ、これまで気になっていた鼻の毛穴が目立たなくなり感激した経験があります。温泉などで女性の洗顔やスキンケアを見ていると、力を入れすぎている方がほとんどです。

いずれの毛穴トラブルも、解消しようとするがために、洗顔やマッサージの際につい力が入ってしまい、それが逆にトラブルを加速させる原因になってしまっていることが多いので、自分が思っているよりも優しいタッチでスキンケアを行うことが大切です。今回ご紹介した方法を参考に、ぜひ自身の毛穴のトラブルに合わせたケアを行ってみてください。