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朝ヨガの効果とは?初心者におすすめの呼吸法とポーズを解説

最近よく聞く「朝ヨガ」。言葉の通り、「朝に行うヨガ」のことです。朝ヨガは、1日をすっきり始めたい方にぜひおすすめのモーニングルーティン。今回は朝ヨガの効果や、すべて15分程度でできる朝ヨガのポーズについて、ヨガインストラクターのせのさんに教えていただきました。

せのかずこ

ヨガ・マインドフルネスインストラクター

ソラーチェ代官山 代表COO/加圧スペシャルインストラクター/Pilates Academy International インストラクター/ヨガ・マインドフルネスインストラクター/ライフスキルコーチ。
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、アジア・ヨーロッパでヨガや瞑想の勉強をする。その後外資系銀行などに勤務しながら全米ヨガアライアンスコースを修了。2005年よりNHK文化センターなどでヨガの指導を開始。腰痛や頸椎のヘルニア等、自らの身体の弱点のリハビリのために加圧トレーニングを始める。加圧トレーニング、ヨガ、ピラティスの指導資格をもち、各自にあわせたプライベートクラスを展開。加圧インストラクターの養成、海外での加圧指導も展開中。All aboutのガイドとして記事を執筆、雑誌・書籍にてトレーニングの監修も行う。運動指導に加えて、ライフスキル、マインドフルネスのコーチとしてメンタルの不調、生活習慣の改善のコーチングもスタート。

朝ヨガの効果

朝ヨガをすると、以下のような効果が得られます。

交感神経が高まり、体も脳もすっきりする

私たちの体を動かしているのは、自分で知覚できる筋肉や骨、そして自分では知覚できない血流や神経 ・ホルモンなどの働きです。しかし、朝起きたばかりは副交感神経が優位であるため、体の機能が緩慢。頭がボーっとしたり体を動かしにくかったりします。目覚めにヨガを行うと、睡眠中に鈍くなっていた交感神経が徐々に高まっていきます。心も体も活動モードに切り替わり、体も脳もすっきりしていきます。

血行が良くなり、体が温まる

これからの季節、「寒くて布団から出られない」という方は多いのではないでしょうか。睡眠中は体温が下がっているため、余計に寒さを感じやすくなるのです。布団の中で朝ヨガをすると、全身の血流が回復し、体が温まっていきます。後の項目では布団の中で行える朝ヨガのポーズもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

骨盤を正しい位置に整えやすくなる

睡眠中は、筋肉や骨がこわばりやすく、特に骨盤まわりは凝り固まりがちです。朝ヨガで骨盤まわりを動かすことで、骨盤を本来あるべき位置に戻しやすくなります。

筋肉のこわばりがとれやすくなる

「起床時、肩や背中・腰などの筋肉に痛みや違和感がある」といった方は多いのではないでしょうか。これは睡眠中に血流が低下し、筋肉がこわばってしまうから。寝姿勢によって筋肉に過剰な負荷がかかっていることもあります。そのような状態のときに朝ヨガを行うと、全身の血流がアップし、筋肉にも血液が行きわたるようになります。筋肉のこわばりがほぐれ、体が楽になっていきます。

ホルモンバランスを整える

朝ヨガには、ホルモンバランスを整える効果も期待できます。特に背骨まわりに刺激を与えることで、ホルモンバランスに深く関与している自律神経の働きが改善されると考えられています。月経周期に関連した気分の落ち込みや体の不調を整えたい方にも、朝ヨガはとてもおすすめです。

朝ヨガはいつ行えばいい?

朝ヨガは、1日の本格的な活動を始める前に行いましょう。「起きて、トイレにいって、水を飲んでから行う」「顔を洗って歯を磨いてから行う」など、細かい時間は気にしなくても大丈夫。朝バタバタする方は、家事などがひと段落してからでもOKです。在宅ワークの方は、デスクに向かう前に行うのも良いでしょう。

朝ヨガにおすすめのポーズ4つ【トータル15分】

それでは、朝ヨガにおすすめのポーズをご紹介します。すべて合わせて15分程度でできる内容ですので、ぜひ朝のルーティンに加えてみてくださいね。

まずは腹式呼吸を

ポーズを始める前に、ヨガの基本的な呼吸法を覚えておきましょう。ヨガの呼吸法は基本的に腹式呼吸です。

【やり方】

仰向けに寝て両膝を曲げ、おなかに手を当てましょう。おなかを大きく膨らませながら、息を大きく吸い込みます。そして、おなかに溜まった空気を全て押し出すイメージで、ゆっくりと息を吐いていきましょう。基本的には鼻呼吸ですが、鼻が通っていない時や呼吸がしづらいと感じる時は口から呼吸してもOKです。両膝を曲げることで、腰回りの筋肉をリリースします。呼吸の速さは、「4カウントで吸って4カウントで吐く」がベスト。これを7〜8回繰り返しましょう。


それでは、ここから朝ヨガのポーズに入っていきます。最初の3つはベッドでできる寝ポーズ、最後の1つは立ちポーズです。

ポーズ名:魚のポーズ(アレンジ版)

【やり方】
1. 枕を背中の下に入れ、頭が上半身よりも下がる体勢を作ります。
2. 胸を開く意識で、腹式呼吸を1分ほど繰り返します。
★期待できる効果
  • 胸を開くので、呼吸がしやすくなります。
  • 頭が下がるので、頭に血流がまわり、すっきりします。
  • 肩甲骨まわりがほぐれやすくなります。
★腰痛や首が痛い方は

両腕を上に伸ばすと腰まわりへの刺激が強すぎるという方は、おなかの上に置いてもOKです。首が痛い方は、枕を少し上にして、枕の上に頭が乗るようにしましょう。首も腰も痛くない状態を作ることが大事です。


ポーズ名:ガス抜きのポーズ

【やり方】
1. 仰向けに寝転んで、片方の膝を胸の前で抱えます
2. この状態で、腹式呼吸を1分程度繰り返します。息を吐くときに太ももとおなかを近づけるようにしましょう。
3. 足を入れ替えて繰り返します。

★期待できる効果
  • 腸を刺激するので、お通じの改善効果が期待できます。
  • 伸ばしている方の足の鼠蹊部(そけいぶ)が伸び、むくみ改善が期待できます。

ポーズ名:ねじりのポーズ

【やり方】
1. 寝たまま横を向き、両ひざを曲げます。手はまっすぐに伸ばして両手の手のひらを合わせましょう。

2.息を吸いながら上側の手を上げ、反対方向に伸ばします。

3.顔の向きは膝と反対方向に。首〜胸〜腰が気持ちよくねじれているのを感じながら、30秒程度呼吸を繰り返します。可能であれば手が床につくまでねじりましょう。

4.左右を入れ替えて繰り返します。

★期待できる効果
  • 胸を開き、呼吸をしやすくします。
  • 首〜背中〜腰まわりの筋肉を緩めることができます。
  • 背骨まわりを刺激することで、自律神経の働きを改善する効果が期待できます。

★体が硬い方・首が痛い方は
体が硬くて伸ばした手が床につかない方は、無理をせず、ご自身が気持ちいいと感じるところで呼吸をしましょう。首が痛い方は、首の向きは正面または膝と同じ方向のままでもOKです。


ポーズ名:膝立ち太陽礼拝

【やり方】
1.床の上で四つ這いになります。両手が肩の下あたりに、膝が大腿骨の下あたりに来るようにしてください。

2.おしりをかかとの上に落ろします。太ももの間におなかを入れるようにしてください。

3.そのまま足の指を立ててお尻を天井に引き上げ、「ダウンドッグ」のポーズに入ります。両手と両足で床を押しながら、お尻で体を持ち上げます。かかとを下ろす、膝を伸ばすと背中が丸まってしまう場合は、かかとはつけず膝も曲げたままでOK。背中を心地よく伸ばすことを優先してください。

4. 1〜3の動きを、3〜5回繰り返しましょう。ひとつのポーズで、吸って吐いてを3回。4回目に息を吸って吐くときに次のポーズに移ります。呼吸と連動して行うのがポイントです。

★期待できる効果
  • ここまでの寝ポーズで緩んだ背骨まわりを呼吸と連動させながら動かし、1日の活動に向けて体を目覚めさせます。
  • 背中の柔軟性をアップさせる効果が期待できます。
  • 足の裏側の、普段あまり伸ばさない部位にグーっとストレッチをかけることで、むくみ改善効果も期待できます。

★最初はちょっと難しい「ダウンドッグ」を上手に行うポイント
3の「ダウンドッグ」は慣れないうちは難しいポーズです。ダウンドッグのポーズを上手に取るには、おしりを頂点としてきれいな三角形をつくるようにイメージしましょう。また、おなかをグッと引っ込めるように意識してください。
※こんなふうに腰や背骨が丸まって手に力が入ってしまっているのはNGです。かかとを床につける・膝を伸ばすよりも、腰や背骨をまっすぐに伸ばすことを重視してください。

最初のうちは膝が伸ばせなかったりかかとが床につかなかったりしますが、毎日やっているとだんだんできるようになってきますので、気長にチャレンジしてみてください。

まとめ

朝の時間に心も体もすっきりした状態を作れると、1日の活動がよりアクティブになるもの。今回ご紹介した朝ヨガのポーズは、全部あわせて15分程度でできるものです。毎日やっていると、体の柔軟性が少しずつアップし、むくみや疲労感も感じにくくなります。ぜひ明日の朝からチャレンジしてみてくださいね。

ヨガ・マインドフルネスインストラクター せのかずこ

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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