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緊張で震えが…緊張してしまう原因と心を落ち着かせる方法

朝礼のスピーチや大事なプレゼン・取引先とのミーティング・試験・面接などに際して、緊張して手が震えたりいつもの調子が出せなくなったりしてしまう方は多いかと思います。そこで今回は、一般社団法人 日本メンタルアップ支援機構の大野萌子先生に、緊張するメカニズムや緊張を和らげるための対策を教えていただきました。

大野 萌子

一般社団法人 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える働く人のための言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

一般社団法人 日本メンタルアップ支援機構 代表理事 大野萌子

緊張するメカニズムとは?

プレゼンを前に緊張している人たち

緊張には、自律神経の働きが深く関わっています。自律神経には交感神経と副交感神経のふたつがあり、
普段はこれらがバランス良く働いています。しかし、不安を感じたりプレッシャーやストレスがかかったりすると交感神経の活動が優位に。すると、筋肉が緊張して震える・顔が赤くなる・心臓がドキドキして脈が早くなる・急激に汗をかくといった体の反応になって現れます。

緊張するのを恐れすぎると悪循環に…

緊張を恐れて悩む様子

緊張しやすい自覚がある方は、過去の経験から「また緊張するかも」と、緊張を恐れる傾向があります。しかし、緊張を恐れすぎると、以下のような負のサイクルに陥ってしまうことも。

1.「緊張して失敗したらどうしよう・恥をかいたら嫌だ」と強く感じる

2.緊張を隠すために、無理に平静を装ったり愛想笑いをしたりなど、安全行動を取ろうとする

3.緊張を隠せているのか不安になり、よけいに自分に意識が向く

4.さらに不安になって、手汗や震え・顔が赤くなるなどの体の反応が強く出る

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このような緊張のサイクルに陥らないために、緊張しそうな場面に際したときに緊張を和らげるための対策をしておきたいものです。

緊張しない方法は?心を落ち着かせるポイント

心を落ち着かせている様子

大事なプレゼンや試験・面接などの際には、できるだけ緊張せず平常心でいたいものですね。そこで、緊張を和らげるためのポイントについて解説します。

「緊張は必ずしも悪いことではない」と認識しよう

まずは緊張を「悪」と捉えないようにしましょう。完全にリラックスしているよりも、適度な緊張感がパフォーマンスの向上につながります。「緊張している、不安……」ではなく、「良い緊張感を持てているな」という意識に変えてみましょう。

「誰だって緊張する」と認識しよう

人前に立ったり注目を集めたりするときは、誰でも緊張するもの。堂々と聴衆の前で話している人やどんな状況でも自分のペースを崩さずに平常心でいられる人ももちろんいますが、それは少数派。そのことを理解しておくと、少し気が楽になるのではないでしょうか。

「緊張は体の自然な反応だ」と冷静に捉えよう

緊張しているときは、冷静さを失って自分が今どんな状況になっているのか見失いやすくなります。しかし、緊張のメカニズムを知って、「あ、自分は今緊張しているから手が震えているんだな」と冷静に客観的に見るように意識すると、平常心を取り戻しやすくなります。

「緊張したっていい」「隠さなくていい」と開き直ろう

「緊張したっていい」と開き直ってしまうのもひとつの手。そのために、緊張を無理に隠そうとせずに、「人前で話すのって緊張します」と相手に素直に言ってしまうのは良い方法です。場合によっては場がなごんで緊張した空気がとけたり、かえって真面目な人という好印象を与えられたり、プラスの効果につながることさえあるでしょう。

緊張しやすい場面では自分以外に注意を向けてみよう

緊張すると、つい自分にばかり意識が向きがちです。普段以上に自分の心音が大きく聞こえたり、手の震えや顔のこわばりが気になってしまうかと思います。そんなときは、自分自身から意識をそらして、景色や目の前にある物・視界に入る他の人に意識を向けるようにしてみましょう。ただ見るだけでなく、画家になって絵を描くつもりで細部をじっくり観察するのです。こうすることで意識が自分から逃れるので緊張が和らぎやすくなります。

深呼吸して、交感神経の高ぶりを鎮めよう

深い呼吸をすると副交感神経の働きが高まり、過剰になった交感神経が落ち着くといわれています。深呼吸を何度か繰り返すことで、心臓のドキドキや汗・手の震えといった緊張による体の反応を和らげる効果が期待できます。

緊張する明確な「理由」があるなら、事前にそれを除去しておこう

例えば、「プレゼン前に十分な準備ができていない」「話す順番をしっかり整理できていない」「練習不足で不安がある」など、緊張する理由が自分で明確にわかっている状況もあるかと思います。自分に自信が持てないと、「失敗したらどうしよう」「ミスしてしまうかも」という意識が働くため、どうしても緊張度が高くなります。こういったタイプの緊張を防ぐには、やはり事前にしっかり準備しておくことが大事になります。「これだけやったんだから大丈夫」と思えれば、少なからず緊張は和らぐはずです。

まとめ

緊張は誰でもするもの。緊張することを過度に恐れないようにすることが大事です。また、今回ご紹介した緊張をやわらげるためのポイントを頭の片隅におき、「あ、緊張してるな」と感じたら思い出してみてください。なお、緊張によって日常生活や社会生活に支障が出るような状況だったり、人前で話すのが怖くて一日中そればかり考えてしまう・他人と接することを考えるだけで苦しくなるというような状態なら、専門機関を受診するのも選択肢のひとつです。

一般社団法人 日本メンタルアップ支援機構 代表理事 大野萌子

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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