血液サラサラでからだスッキリ
体験!血液サラサラ検査
病気・症状と予防
2014年08月07日掲載
体験!血液サラサラ?ドロドロ?検査
血液の流れを見る検査として有名なのが、「MC-FAN」という機器を使った検査です。 細い溝の間を血液が流れる様子を、テレビなどで一度は目にしたことのある人も多いでしょう。
人間の体には心臓から出た血液を運ぶ動脈と、心臓に血液を送り返す静脈が流れており、動脈と静脈をつなぐのが、髪の毛より細い血管である毛細血管です。この毛細血管を人工的に再現したのが「MC-FAN」で、「赤血球の硬さ」「血小板の固まりやすさ」「白血球のひっつきやすさ」を見ることができます。
血液サラサラ検査の流れ
1. 問診
医師の問診を受けます。生活習慣に関する質問などに答えながら、血液サラサラ検査についての説明も受けます。
2. 採血
5mlの血を採ります。その後10分ほどで測定結果を見ることができます。
3. 「MC-FAN」で測定
毛細血管とほぼ同じ太さの7ミクロンの溝に、血液を流します。 赤血球は直径7ミクロン、白血球は直径30ミクロン、血小板は3ミクロンで、質や量に問題がなければスムーズに流れますが、異常があると流れにくい状態になります。
要注意! コレが血液ドロドロ!
血液成分が正常 〇
上から下へ、血液はスムーズに流れていきます。
白血球がひっつきやすい状態 ×
原因:ストレスや喫煙、体の炎症反応など
白血球の粘着性が増しているため、溝の側面に白血球が付着しています。
血小板が固まりやすい状態 ×
原因:水分不足、飲酒、喫煙、中性脂肪値が高い(糖分・脂肪分の過剰摂取など)
血小板が集まって一つのかたまりをつくりやすくなり、流れが悪くなります。
赤血球が硬い ×
原因:糖尿病など
赤血球の柔軟性がなくなるため、溝を通りにくくなります。
血液ドロドロが招く、体の不調
血液には、酸素や栄養分、老廃物などを運ぶ役割がありますが、体の隅々までこれらを送り届けたり排出したりするために必要なのが、毛細血管です。
しかし上記のような血液がドロドロの場合は、毛細血管を通りにくくなり、体の末端部分まで酸素や栄養素などが運ばれなくなります。すると、手足の冷えや、肩こり、頭痛、めまい、疲れやすくなるなどの体の不調が起こります。
しかし、血液ドロドロが引き起こすのは、これらの不調だけではありません。命を脅かす脳梗塞や心筋梗塞を招く原因にもなりうるのです。
脳梗塞・心筋梗塞と血液ドロドロの関係
脳梗塞、心筋梗塞とは脳や心臓につながる動脈がつまる病気です。 血液がドロドロだと、細い毛細血管の流れは悪くしますが、太い動脈の 流れを悪くすることはありません。ではなぜ、ドロドロの血液が動脈をつまらせてしまうのでしょうか?
糖尿病や高血圧により動脈血管内膜が傷つくと、悪玉コレステロールが血管内膜に蓄積し、コブ状になる。
悪玉コレステロールが蓄積したコブは破れやすく、血小板は破れた箇所に集まって傷をふさぐ。
これが心臓の動脈(冠動脈)でおこると、心筋梗塞をおこす。
首の動脈(頸動脈)では、集まった血小板は遊離して血小板血栓となる。
遊離した血小板血栓が脳血管をふさぐと、脳梗塞になる。
糖尿病や高血圧などによって動脈に負担がかかると、動脈の内膜が破れることがあります。このとき傷を修復する働きのある血小板が集まってきますが、血液が「血小板が固まりやすい状態」にあると、その血小板の固まりは次第に大きくなり、「血小板血栓」となります。その「血小板血栓」が高血圧や喫煙などが原因で剥がれ、血流にのって脳などに運ばれると、動脈をつまらせてしまうのです。
この「血小板血栓」が形成されるのに必要な時間は、わずか1分程度。 ただし、水分を十分に摂取している場合は、血小板血栓は簡単に壊れます。たとえ動脈につまったとしても、水分を摂取していれば、3時間以内に自然溶解し、脳梗塞や心筋梗塞になるリスクを減らすことができます。
血液サラサラでからだスッキリ
※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。