まぶたのピクピクが治らない。まぶたのけいれん「眼瞼ミオキミア」の原因・対処方法

まぶたがピクピクする原因は、多くの場合、目の周りを囲むまぶたの眼輪筋という筋肉がけいれんするからだと考えられます。このような症状は、医学的には「眼瞼（がんけん）ミオキミア」と呼ばれています。以下のような症状に心当たりはないでしょうか？

このような症状が見られる場合、眼瞼ミオキミアの可能性があります。ただし、まぶたのけいれんは他の疾患が原因で起きることも。眼瞼ミオキミアと似た症状が現れる他疾患については後述します。

眼瞼ミオキミアの原因としては以下の項目が挙げられます。

上記の項目を見ると、現代人のワークスタイル・ライフスタイルに当てはまるものが多いことがわかります。パソコンやスマホが発する強い光は眼精疲労を招きやすく、また、パソコンやスマホ使用時はまばたきの回数が減少するためドライアイにもなりやすいと言えます。さらに、仕事をしながらコーヒーをたくさん飲んだり、生活習慣が乱れて睡眠不足に陥ったり……。眼瞼ミオキミアはどんな人にも起こりうる症状と言えるでしょう。

まぶたのけいれんの原因が眼瞼ミオキミアである場合は、特に治療の必要はありません。ただし、他の疾患が原因となっていることもありますので、不安な方やけいれんが長時間治らないという場合は一度眼科を受診して検査を受けることをおすすめします。

前述したように、まぶたがピクピクする原因の多くは眼瞼ミオキミアですが、そうではないケースもあります。眼瞼ミオキミアと似た症状が出る疾患としては、以下が挙げられます。

眼瞼けいれんは、目のまわりの筋肉がけいれんを起こしたり、目が開けにくくなったり、まばたきが思うようにできなくなったりする病気です。眼瞼けいれんは、脳にある筋肉の運動を制御するシステムに機能障害が生じることで引き起こされると考えられています。簡単にいえば、目を開け閉めするスイッチが故障したような状態です。症状が進行すると自分の意思で目を開けられなくなり、視力に問題がないにもかかわらず機能的に盲目状態になる恐れも。眼瞼けいれんは、眼瞼ミオキミアと違って自然に治るものではありませんので、眼科での治療が必要です。

片側顔面けいれんは、片側の顔面筋がけいれんする病気です。初期段階では左右どちらかのまぶたがけいれんすることが多いため、眼瞼けいれんと混同されることがあります。症状が進行すると、まぶただけでなく目のまわりや口のまわり・頬などの筋肉もけいれんし、眠っている間でさえけいれんが治らなくなります。

眼瞼ミオキミアによるまぶたのピクピクは、眼精疲労やドライアイの警鐘。瞳からのSOSだと捉えて、ピクピクが起きたら目を休めてあげるようにしましょう。なお、まぶたがピクピクする原因が眼瞼けいれんや片側顔面けいれんの初期症状である可能性もありますので、しばらくしても治らない・けいれんが続く、痛みを伴うという場合は念のため眼科を受診することをおすすめします。